英語と子育て

英語を通して子どもたちの夢をサポートするブログです

「冠詞」ってよくわかんないよね~

2014-11-27 | 英語学習
みなさん、次の文を読んでみてください。

1.昔々、おじいさんとおばあさんいました。
2.昔々、おじいさんとおばあさんいました。

この2つの文、たったひとつの文字が違うだけですが、日本語を母語とする私たち日本人なら一発でどちらの文が正しいかわかります。

 これがまさに「ネイティブ」ということ。

 もちろん、2はまちがいではないですが、不自然ですね。

 英語の「冠詞」というのはこれに近いものだと私は常々思っていました。

 動詞、名詞などの「内容語」と違って、冠詞や前置詞は「機能語」と呼ばれ、それ自体にあまり意味がありません。

 だから難しい・・・・

 文法的には、

 a=不定冠詞
 the=定冠詞

 な~んて理解しつつも、なんとなく経験値に頼っているというのが実情で、100%の確固たる自信がない。ず~とすっきりしないまま、何十年も過ごしてきましたが、いい本に出会いました。

 それがコレ↓

「冠詞はここまで簡単になる」 ジェームズ・M・バーグマン著  2014 アルク出版


 これだけ集中して冠詞に取り組んだのはおそらく人生初めての経験。192問を解きまくりました

 やればやるほど、手ごたえがあり、モヤモヤがすっきりしていきます。

 それに、やっぱりルールがたくさんあるんですね。

 たとえば、「病気」・・・・重症か軽症かで冠詞が異なるんです!

 cancer(がん)pneumonia(肺炎)とか重い病気は冠詞なし。でもcold(風邪)は冠詞の'a'がつくんですね。


 ということで、問題です。

Q: 「東京大学」は次のどれでしょう?

A:  University of Tokyo
  the University of Tokyo
  Tokyo University


   迷うよね~ 

 

ESDってなあに?

2014-11-18 | その他
先週まで名古屋の都心では通常より多い外国人の方々に出会いました。

 そうです、名古屋でESD世界ユネスコ会議が開催されたからです。

 さてそのESDですが、何の略でしょうか?---英語の'Education for Sustainable Development'の略。日本語に訳すと「持続可能な開発のための教育」となります。

 「う~ん、なんだか難しそう~どういうこと?」と思われる方もいらっしゃるかと思います。

 端的に言えば、私たちが住む地球環境の問題をみんなで考え、いい環境を持続するための行動を実践し、また教育をしていきましょう、ってことです。

 小学校では社会の時間に取り組みが行われ、子供たちは3R(reduce, reuse, recycle)などを中心に'Think globally, act locally (現代社会の課題を自らの問題としてとらえ、身近なところから取り組もう)'について学習や活動をしています。

 世界がそれぞれ個別の国ではなくグローバルという地球単位の世の中になって、みんなで取り組もうよ!というこの試みは大変意義深いものだと思います。みなさんのご家庭でも話題になりましたか?


 さて、スクールの講師であるFumi先生が今回この会議のボランティアとして活躍しました。彼女は'ESD'という言葉が子どもたちに浸透しにくいと思い、こうやって覚えるといいよね、なんて私たちに教えてくれました。彼女の小1の娘さんはあっという間に覚えたそうです 

 E=エコロジー
 S=真剣に考えなくちゃ
 D=ダメヨダメダメ~ 

 どうです? ユーモアあっての学習ですね 

 彼女から今回の体験レポートが届きましたので、みなさんとシェアさせていただきます。

       


 ESD ユネスコ世界会議のボランティアを経験して

11月10日~12日に開催されたESDユネスコ世界会議は、私にとって本当に良い経験になりました。キリバス・ガーナ・ブータン・クウェート・ナイジェリア・エストニア・バングラデシュなどなどなど…名前しか知らなかったたくさんの国が突然リアルになって、人と人として交流できたことが、なんといっても一番です。英語が話せるって本当に素晴らしいことだ~と、しみじみ感じました。

とは言ってもただの雑用ボランティアですので、あまりえらそうな仕事はしていません。地下鉄の駅で交通案内したり、会議場で同時通訳レシーバーを渡したり、インフォメーションカウンターで観光案内をしたり、そんな感じです。「カーテンを買って帰りたい」「高野山に行きたい」「YABA-TONに行きたい」などいろーんな要望がきました 

国際会議というものを初めて見ましたが、現場の運営は変更につぐ変更で混乱を極めていました。皇太子殿下と雅子様がいらっしゃったこともあり、重要なプログラムが直前になって決まることが多かったからです。ありとあらゆるトラブルやリクエストをさばくために、運営サイドのスタッフは毎日徹夜しながら頑張っていました。国際レベルでまとまって何かをすることの大変さを目の当たりにした思いです。

ボランティアのメンバーは、さまざまな年代の方がいましたが、主に一緒に働いたのは5人の大学生の子たちでした。今どきの大学生と長時間一緒に過ごすのはとても新鮮で、「日本の大学生も捨てたもんじゃないなぁ」と心から思いました。こういうボランティアに参加するような意識の高い子たちだからかもしれませんが、完璧な英語でなくてもどんどん話しかけ、日本を誇りにしつつおもてなしする心と、トラブルにも柔軟に対応する力を持っていて、正直びっくりです。5人とも半年~1年の留学経験があることが大きいかもしれません。逆に留学経験がなかったら、こうは動けないだろうなと確信しています。若いうちに日本を離れていろいろな壁を乗り越える経験がもたらすものを、ハッキリと見たように思いました。

ESDの会議や分科会そのものを見学することはかないませんでしたが、傍目から見ていた印象では、環境問題について大きな意思決定をしている熱さはそれほど感じませんでした。どちらかといえば「うちの国はこういう活動をしています」「こういう成果がでていて、こういう問題を抱えています」といった情報をシェアしあっている雰囲気です。ESDがカバーする問題のエリアがとにかく幅広いのでどうしても漠然としてしまうようでした。それでも世界各国が集まって、目指す方向を確認し合うことには大きな意義があるのでしょう。

印象に残った出来事をひとつ。初日に西高蔵駅で交通案内をしていた時、国際会議場への行き方をナミビアから来た女性に案内しました。一緒に歩いていると「昨日初めて日本に着いて、今日は早起きしてさっそくいろいろ見て回ってるの」と彼女が言いました。その日はずっと雨が降っていたので、「そうでしたか、でもせっかくの観光も雨で残念ですね」と私が言うと、彼女は笑って「ナミビアには雨がほとんど降らないから、私にはこれが最高のお天気よ!」と。
最高のお天気=晴れ、と考えることすら、私の固定観念なのだと思い知った瞬間でした。

世界には本当にたくさんの人種や文化や考え方があり、それらを乗り越えてつながるにはさまざまな摩擦が生じます。でもそれを克服できるコミュニケーション力と、克服したいという意識を持たない限り、日本の将来は決して明るいものではないでしょう。ESDという大きなお題目をみんなで掲げ続けることも、「つながって、解決していく」ためにとても大事なことだと思います。

それが今回のボランティアを通して私が学んだことです。

もちろん、「英語教育ってやっぱり重要だ!」ということも。

英語は日本語で学ぶ??

2014-11-09 | 英語学習
運転中にラジオを聞いていると一日に一回は聞く某会社のフレーズ――「聴きながすだけで英語が話せるようになります」っていう宣伝。

 有名ゴルファーが宣伝に一役買っていますが、彼はもともと海外在住ですから、私たちと一緒にはなりません。どうしてこういういい加減な宣伝が公共放送に流されてるのか、憤りすら感じる時があります。

 幼児期を過ぎてから外国語をマスターしようと思ったら、それこそ血のにじむような努力が必要であることは多くの大人が知っています。だって私たち日本人は中学高校で6年も学校で習っているのに、英語の力が足りないことは世界のデータを見てもあきらか。

 だから、こんな努力をしなくて楽々英語がしゃべれるようになる~なーんて聞くと「ウソでしょう!?」と思いながら買ってしまうんでしょうね。

 さて先日大変おもしろい本に出会いました 

  「英語は日本語で学べ!」  多田佳明 著  ダイヤモンド社



私は「英語は英語で学ぶ」メソッドを実践していますので、タイトルを見たときはおもわず「どんびき」しました。

 ただし、幼児児童期を過ぎて英語をマスターしたいなら、これを読むことをお勧めしたい。・・・特に、文法も含めて英語力をあげたい人には。

 巷のCMで見聞きする「たくさん聴けば英語はできるようになる」とか「英語脳を作る」とかいうフレーズもウソ。 だいたい「英語脳」なんていうのは某英会話スクールがつくった造語で、脳科学とまったく関係ないのです。

 彼曰く「知らない単語は100回聴いても理解できない」・・・・フランス語を今かじっている私は実感しております。
 
 臨界期以降の英語学習は日本語がベースになるということを証明しています。
 
 大学受験の時に丸ごと暗記した永遠のベストセラーである美誠社の「構文150」とか、以前ご紹介した本「日本人の英語」など、私が大好きな本がお勧め図書として掲載。

 どの勉強法もシンプルで的確です。
 
 特に冠詞や時制など文法項目の説明(彼独特のルール)には、「う〜ん、なるほど」と唸りました。特にこの前置詞のルールを知ってから、間違いが激減しました。

 私自身、英単語を覚えるのがすごく苦手なんですが、紹介された「即時翻訳」は是非トライしたい。

 著者は中学にはいった時に「英語は英語で教える」授業にチンプンカンプン、まったくついていけず、自分で英語学習法を生み出して、英検一級合格、TOEIC960点取得。

 東外大卒、イギリス大使館勤務した経歴の持ち主ですから、説得力があります。



 「日本語で言えないことは、英語でも言えない」・・・まったく同感です