英語と子育て

英語を通して子どもたちの夢をサポートするブログです

オノマトペと日本語

2023-10-04 | 教育一般
長男が確か3-4歳の頃だったと思う。

「ざっくりぶうぶうがたがたごろろ」という絵本が大好きで、丸一冊覚えてしまったことがありました。



すごいじゃん!

と思うとともに、このオノマトペ(擬声語・擬態語)がどうしてこうも子どもを惹きつけて言語発達に大きな一役を買うんだろうと思いました。

日本語にはたくさんオノマトペがあります。

「雨」が降る様子にしても、
「しとしと」「ざーざー」「ぽつぽつ」「ぱらぱら」など。

この音によって雨の様子がかわってきます。

オノマトペが満載の川端の小説を英語にしたサイデンステッカーはすごいと思うし、オノマトペをいとも簡単に理解する日本人はすごいと思う。

それに、語彙が少ない幼児が、このオノマトペによってストーリーを理解していく過程がまた驚きます。

前述の「ざっくりぶーぶー」はほぼオノマトペでできている絵本。

絵本作家の五味さんが
「擬態語は歌舞伎や茶道、てんぷらよりも日本が世界に誇るべき文化」と書いてらっしゃる。。。確かに

オノマトペの魅力を日頃不思議に感じていますが、そんな常日頃の想いと、私がかじってきた「言語学」を本当に面白く解説してくれた一冊。



ずっとベストセラーにリストアップされていて、私自身読破に3ヶ月を要しましたが(途中、中休みがあった💦)、AIが「ヒト」に及ばないことを改めて認識しました。

「ヒト」の言語って本当に素晴らしい!

それにしてもこれだけのボリュームを新書で読めるなんてありがたい(たった960円)🥹中央公論さん、ありがと。

英語を通して「自己肯定感」を高める

2023-01-24 | 教育一般
新しい年に入りましたが、みなさんの「新年の抱負」 'New Year's resolution'は何ですか?

さて、来年度のKEC英会話スクールのゴールは「英語学習を通して自己肯定感を高める」です。

「自己肯定感」〜英語では'Self-esteem'と言いますが、「自己肯定感」って何ですか?と聞かれたら、どうお答えしますか?

辞書で調べると「自己肯定感」とは「自分の存在そのものを認める感覚」「他の人と比べるのではなく、自分は自分でいいんだ」と思える感覚です。

一般的に、自己肯定感が高いと、

 自分に自信があって、行動が前向きになる。
 主体的に考え、行動できる。
 失敗を恐れない。

という特徴が挙げられます。

欧米では小さい時からこの「自己肯定感」を高める教育をしていますが、日本教育の中ではまだまだ追いついていない感じがします。

「自己肯定感」が低いと、
他の人と比較したり、褒めてもらいたくて他者の評価に依存してしまう傾向があります。

KECではまずは英語学習の中で「私はできる感」〜英語で言うと'I can do it!'を、子どもたちがたくさん感じてもらえるよう、小学生からはフォニックスにさらに力を入れて、読み書きで達成感を感じてもらえるようにします。

「読めるじゃん」「書けるじゃん」と言う嬉しい気持ちを子どもたちにもっと味わってほしいです。

子どもたち自身が自分で感じてくれることが大事です。

小学校の英語教育ではできませんが、民間の学校だからこそできることだと自負しています。

     

多くの保護者が「子どもにペラペラ英語を喋ってほしい」「喋れるようになってほしい」と願っていますが、実はこの「読み書き」の力がスピーキング力に直結していることはあまり知られてないようです。

今は単語レベルでの読み書きが多いかもしれませんが、英語の多読のチャンスを増やして、リーディング力をつけてほしいと願っています。

そして、英語だけではなく日本語でも読みの力をつけていただければ、それが英語に転移(transfer)します。

今年も、私たち教師は、子どもの主体性を励まし、褒めて自信を持たせることで、彼らの「自己肯定感」をアップさせていきます。





多様性を受け入れる社会〜マレーシア

2022-10-12 | 教育一般
6年ぶりにマレーシアに行ってきました。

日本人にとって住んでみたい国トップ1を10年以上もキープしているのがマレーシアです。

私の友人の中にも移住したり、日本と行ったり来たりしている人がいますから、それだけ魅力的なんでしょう。

気温が一年中24−32度というのも、夏暑くて冬寒い日本から比べると住みやすいですね。

さて、マレーシアはご存知の方もいらっしゃるように、人種、宗教、文化が多種多様な国です。

日本と同じくらいの面積ですが、人口については、日本が一億2000万なのに対して、マレーシアは3200万。ゆったりとしていますね

人種はマレー人が人口の7割を占めます。

と言っても、かつては大陸を渡って中国人が入ってきたり、貿易によってオランダやイギリスの植民地になったこともあって、いろんな人種がごちゃ混ぜになっています。

宗教についてもマレー人の6割がイスラム教ですから、街を歩いていても女性はほぼヒシャブをかぶって、長袖長スカート(あるいは長パンツ)を履いていて、日本とはまったく違う光景です。

建物もいろんな建築物があります。



ですから、滞在していた首都のクアラルンプールや世界遺産になっているマラッカやペナンにしても、寺院あり、教会あり、モスクあり、観音像あり、といった具合になんでもあるよ!っていう感じで、歩いていても楽しいです。

 アジア最大級のブルーモスク

こちらは丘に立つ寺院

ペナン島にある寝釈迦ーめちゃくちゃでかいです。

 ペナン島にあるオランダの教会

 これはイギリスの教会

当然、食べ物も多種多様です。

 
ペナン島の新しくできた「新世界」というフードコートで食べた地元料理。思ったほどスパイシーじゃなくてホッとしました。

最近は他の国と同様、日本食ブームで、特に「くるくる回転寿司」のお店はどこも長蛇の列でした。

ただし、日本のお寿司と同じようには見えなかった〜もちろん、お魚は築地から空輸されるものもあるようでしたが、これが日本のお寿司か、と思われるとちょっと悲しいかもね、と現地の友人と話していました。

マレーシアは3度目ですが、毎回思うのは、大都会でも人がせかせかしていなくて、なんでも受け入れる寛容性が街に現れている気がします。

イスラム教は一日5回のお祈りを捧げますので、あちこちにお祈りする場も設けてありますし、ほとんどの人が、マレー語、英語、中国語(北京語だったり広東語だったり)を話すトリリンガル。

ガイドさんに至っては日本語やスペイン語やオランダ語まで話ちゃうという凄さです 

こういう幾つかの異文化にさらされて生きていくと、私たち日本人とは違ってくることも多いだろうなあ〜と思いました。

また数年後に訪れてみたい国です


「レッ、バ~!!」ってなに?

2021-06-03 | 教育一般
幼児期の絵本の読み聞かせが言語発達において大きな効果があることは周知の事実です。

また言語の発達だけでなく、読み手の大人と小さな子どもの時間的空間は「心地よい」ものであって、それが精神的な安定感を生み出します。

私もかつて息子たちが小さい頃は、寝る前に、日本語の本20分、英語の本15分くらいを読み聞かせに費やしていました。

日本語の本は主に夫やおばあちゃん、英語の本の担当は私でした。

最初に読んだ英語の本は、エリック・カールの'Brown bear, brown bear, what do you see?'です。



30年以上も前の話ですが、夫がカナダの本屋さんで見つけて買ってきました。

その絵のカラフルなこと! 子どもたちの目は釘付けでした。

繰り返しでてくる単文はリズム感があり、お座りがちょうどできる頃でしたが、身体をゆらして聞いている姿を覚えています。

毎日毎日読んでいるので、そのうち飽きるだろうと思っていましたが、飽きることなく、

ある日突然発した言葉が、

「レッ、バー」でした 

突然発したので、最初は何を言っているのか、さっぱりわからなかったのですが、

自分で絵本を持ってきて、赤い鳥を指して、もう一度大きな声で「レッ、バー」と叫びました。

はあ~これか、red birdか、とわかったときは思わず笑ってしまいました

本人はいたって真面目に何回も発していましたが、私は英語がこんなふうに聞こえるのか、ただただ感心しました。

それからEric Carlの絵本は我が家の読み聞かせの定番になり、その後、絵本を英語教育に取り入れようと、スクールのカリキュラムに導入しました。

先日、彼の訃報に際し、彼の作品でどれだけたくさんの子どもが心豊かに育ったことだろうと思いをはせました。



彼の代表作の「はらぺこあおむし」が日本で最初に作られた、というのは大変興味深いことです。

これからもたくさんの人の心にとまって読み続けられることと思います。

R.I.P ~安らかに眠ってください。


色の名前

2021-04-21 | 教育一般
先回「え?」と思ったことを書きましたが、実はもうひとつありました。

それは、ファミマで売り出した下着に「はだ色」という記載があって、人種差別につながるとのマイナスの風評のため、何万点の商品を回収した、というものでした。

確かに「はだ色」の「肌」というのは人種によって違って、今は多様化しているので「はだ色」という言葉自体が差別だという意見もありますが、私自身は幼稚園でもらったさくらクレヨンの「はだいろ」は「あの色」で、私の中ではほとんど「固有名詞化」しています。

おそらく私くらいの年代は「はだいろ」と聞けば「あ~あの色ね」とわかる。
あの色が「ベージュ」とか「ピンクベージュ」とかにかわってますが、今いち私はしっくりしないのです。

油絵のKUSAKABE絵の具にはこの2つの色があるんですが、あのさくらクレヨンの「はだいろ」とはちょっと違うんですね~。

それぞれの国にそれぞれ固有の色があるように、色の名前も「固有名詞」として扱えないのかな、と思うのですが、ほかの人には私が多様化を理解してない、と思われるかもしれません。

確かに、「はだいろ」があったら「髪いろ」とか「目いろ」とかあってもおかしくないですものね

自分自身「多様化」についていかないと!と思います。

それにしても「はだいろ」表記の商品がもし廃棄になったら、なんとももったいないですね。

みなさんはどう思われますか?