英語と子育て

英語を通して子どもたちの夢をサポートするブログです

つれづれに思うこと~大学試験週間

2015-07-29 | その他
10年ほど前から地元の女子大で児童英語講師を育てるコースを担当しています。

今週から一斉に試験が始まり、どの子も本やペーパーを片手に歩いています。

先週も学生に「調子はどお?」と聞くと「もう限界です~

レポートあり、試験ありですが、そんなに簡単に限界に達しないでよね、と笑って励ましています。

さて、私の前期の試験は記述式で、持ち込み不可。理論が中心ですから、とにかく覚えて暗記して、試験場では「書きまくる」試験です。

昨日も「よ~い、始め!」と一斉にみんなが試験用紙に書き始めました。

制限時間は60分ですが、30分たったら退出が認められています。

記述式ですから、終わるとある程度、机の上に消しゴムのカスが残ります。

それを学生はどうするのか??

みなさんならどうします?

 そのままにして立ち去る。
 とりあえずまとめてすみの方においておく。
 机の上にきれいにすべく、下(床)に落とす。

どのパターンもあります。

は、モラルとしてどうなの?と突っ込みたくなる。
は、なるほどね。でも次に座る人、どうするの?と聞きたくなる。
は、お掃除の人、大変だなあ、掃除機でもかけないとね、と同情したくなる。

そんな中、よ~く観察していると、立ってから机の消しゴムのカスを手でまとめ、そして自分の片手の上に乗せてから、荷物を持って部屋を出ていく学生がいます。

というのは部屋にゴミ箱がないんですね。廊下にいくつか大きい分別ゴミ箱が設置されています。

そこまで持っていくんです、彼女たちは。

素晴らしい! 完璧ですね  

だいたい一割くらいの学生がこういう行動をとります。でもね、たったの一割です。

こういう行動の差はどこから出てくるんだろう? とハタと考えました 

学校で習うわけでもなく、家庭でお母さんから「消しゴムのカスは持ってでなさい」と教えられたわけでもないでしょう。

でもできる子はできる。

自分でできる。

それはなぜか?

それはきっと「思いやり」じゃないかと思うんですね 

人に迷惑をかけない、不快な思いをさせない~そういう想いが行動に出るんでしょう、おそらく無意識に。

こういう意識はやっぱり小さい頃からの家庭環境がある程度作用するんじゃないかと思います。

最近は「自分のゴミは自分で持ち帰ろう」という運動が広がっていて、公共のゴミ箱が減り、これには賛否両論もありますが、どういう状況になっても、ほかの人の立場にたって考えることは大事ですし、その大切さを子どもには常に伝えていきたいものだと思います。


絵本の想い出 その2~ 英語の絵本

2015-07-13 | 子育て
言語習得のために「読み聞かせ」が大事なことは前回にも書きました。

当然自分の子どもにも「読み聞かせ」の時間をと、寝る前には私が英語の本を一冊、夫が日本語の本を一冊読み聞かせるのが日課となっていました。

1980年代までは洋書というのは、洋販という大手が輸入しているものがほとんどで数も少なく、固定レートで換算されているので非常に高価なものでした。

ですので、海外に行くチャンスがあると必ず本屋に寄りました。

最初に長男に読んだのは、今は誰もが知っている'Brown Bear, Brown Bear, what do you see?'です。夫がカナダの本屋で見つけて買ってきました。



エリック・カールの絵本は色鮮やかで文も繰り返しでリズムもよく、最初読んだ時から息子たちは目が釘付けでした。

次男が生後10か月頃のある日、彼がしきりに私に言いました。

「レッバー! レッバー!」

最初はなんのことかさっぱりわからなかったのですが、よくよく観察していると、実はこれは'red bird'でありました。

絵本にでてくる動物のひとつ。彼はこの絵本を読んでほしいと訴えていました。

「ブラウンベアー」じゃなかったことも意外でしたが、もっと意外だったのは、英語の音がこんなふうに聞こえるんだ!  とわかったことです。

また、彼が5歳の時、夏休みを私とカリフォルニアの友人宅に滞在し、帰りがけにおみやげにもらったのがこの本
    ↓
なんと、'X-MEN'のコミック!! 


(実際もっている絵本は人にあげてしまったのでもうないのですが、これは違うバージョンです)

今までにこんな本は見たことがないので、それこそまた目が釘付け。

そして毎晩毎晩、これを読んでくれとせがみます。

「バキューン!」とか「どーん!」とか音声もたくさん英語ででてくるし、なにがおもしろんだろう?と思いながら読んでいるんですが、本人はじーっと聞いている。

どうしてこの本がいいの?と聞くと、「かっこいい~!」からと。

ある時、マンガの1コマ2コマ、ちょっとくらい飛ばして読んだってわからないだろう、と飛ばしてみると、「お母さん、お話とばしているよ」と言われて、これまたびっくりしました 

子どものリスニング力を侮ってはいけないとつくづく思ったものです。

1995年に長男とひと夏子連れ留学をした時は、毎週末は本屋に行って、教材に使えそう絵本を買いだめ、段ボール4箱とともに帰国しました。

その後、私のスクールでは絵本を通した英語教育を進め、どんな絵本が教材として使えるか、M出版からもアドバイスを求められてカタログが完成しました。

それが今のスクールの「絵本音読」のスタートとなっています。

今はインターネットの普及で世界各国の絵本が簡単に入手できるようになりました。

小さいお子さんには、英語の絵本の読み聞かせ、ぜひ、やってみてください

絵本の想い出 その1~「ぐりとぐら」

2015-07-06 | 子育て
昨年の冬だったかに郵便局に立ち寄って、思わず声をあげました。

「うわ~っ、なっつかしい~!」

郵便局のお姉さんが「人気ありますよ、いかが?」
すぐ購入しました。

それがこれです。
  ↓


この「ぐりとぐら」の絵本は私自身が子ども時代に読んだ記憶がないものですが、1963年にお母さん向けに出された雑誌で紹介されて以来、現在は翻訳されて海外でも出版されているほど根強い人気があります。

私がこの絵本を知ったのは、長男が4歳の時 

ある日、家族三人で久しぶりに電車に乗って、街中まで買い物に出かけました。

私は靴が欲しかったので、靴屋に行っている間、夫が長男を本屋に連れていき、広場の階段のところで合流する約束をしました。

私が気に入った靴を買って、約束の広場に行くと、なんだか子どもが多い人だかり。

いったい何事!?と思って人だかりの中を覗くと、なんと夫が座って長男にこの絵本を読み聞かせていたのです

最後の方になると、子どもたちの間から「カステラだよ」「そうそう、カステラ」という声が聞こえてきます。

その時初めてこの絵本がどれだけ子どもたちに人気のあるものかを知りました。

後から夫に聞くと、長男が本屋さんでこの絵本がほしいと言ったそう。

保育園で先生が何回も読んでくれるんだけど、おうちでも読みたいと言ったらしい 

私が戻るのを待っている間、読み聞かせていたら、どんどん人が(子どもが)集まってきて、一回終わると「もう一回読んで!」と言われ、結局3回読んだそうです 

3回読んだ夫も「すっごいな、この本!」と言っていました。

その後、この「ぐりぐら」シリーズは我が家の定番になり、どんどん増えていきました。

     

絵本の読み聞かせは言語発達には不可欠です。

小さな子どもは字を読むことができませんが、音から言語を習得し、母語の文法構造を2~3歳でマスターすると言われています。


長男は読んでもらうのも好きでしたが、小さい弟に読んでやることも好きでした。




今でもこの「ぐりとぐら」は本棚に健在です 

ということで、今月は絵本をテーマにお話しをお届けしたいと思います。