英語と子育て

英語を通して子どもたちの夢をサポートするブログです

日本語に向かい合う

2019-11-28 | 教育一般
カリフォルニアに留学している頃、'Language buddy'(言葉のともだち)みたいなシステムがあって、お互いの言語を教えあうという活動に参加していました。

その中のひとりの男の子はアメリカ人だったんですが、ロシア語も含めて7か国語も操るつわもので、今度は日本語をマスターしたいってことでした。

「太郎が」と「太郎は」とどう違うの?

と聞かれて、絶句したことだけを覚えています 

自分の母語なのに何も満足な説明ができず敗北感が残りました

世界で難しい言語トップ3に入る日本語


それにしても、言語ができる人って特別な脳を持っているんじゃないか、とその時思ったわけです

     


夏以降、スクールの外国人の先生たちのリクエストで日本語を教えています。



英語は完ぺきではないけれど、日本語はネイティブだから、まあ、できるだろう~と軽い気持ちで引き受けましたが、これがなかなか 

私  「こんにちは! 今日は何月何日ですか?」

生徒 「ジュウイチガツ サンニチ デス」

私  「そうね、「三日」だから「サンニチ」だよね。」

   「でも「ミッカ」って発音するんだよね~ 

生徒 「~~~

と、いきなり日にちからつまづく。

ああ、そうだった、日本語の数量詞(quantifier)。。。。。難しかったんだった~ 

こうなるとドリルしかないので、毎回、言う練習をしてます。

「おうちでも毎日言おうね~」と励ます私。


そして次の関門


私が英語を勉強していた頃からいつもつまづくのが「前置詞」のような意味のない「機能語」ですが、彼らにとっても日本語の「助詞」はクセモノです 

単語の後ろにつきますので「後置詞」とも呼ばれますが、この助詞によって「主格」とか「目的格」の「格(case)」が決定するので、明確な説明をしたいけれど、しすぎるとこれまた難しい。

久々にあの留学時代の苦い経験が頭をよぎります。

それでも、言語学と外国語教授法を学んだ経験に助けられて、当時よりはよっぽどましに教えられるようになりました 


そして、耳で覚えたものとすり合わせていくのが一番納得できる、ということを最近発見しました

結局、日本語も英語も教え方はそう違わない。

ただ、言語の複雑さを考えると、やっぱり日本語、一筋縄ではいかない言語だと再認識しました。

そんな言語を母語にしている幸福感を感じながら、みんながどんどん上手になっていくのが嬉しくて、あれやこれやと日々考えながら楽しんでいる今日この頃です 

もうちょっと日本語、研究してみよ 


お気に入りのおもちゃ、ありますか?

2019-11-13 | 子育て
予約してあった'Toy Story 4'のDVDが届いて、や~っと観ました 

映画館で観たかったのですが、気が付いたらどこもかしこも吹き替えで断念。

唐沢くんもいいけど、やっぱりウッディはトムハンクスの声で聴きたい

私的には3で終わったと思っていましたから4ができて、どんな話の展開になるかと待ちわびていましたが、なんとBoが強い女性となってほぼほぼ主人公の座についていました

おおここでもディズニー、そうきたか、と先月アラジンを観た時と同様な感想を持った次第です

     

Pixarの映画はほぼDVDを買います。

なぜなら「プロダクションノート」とか「NGシーン」がとてもおもしろいからです。

よく次男とこの番外編DVDを何回も観て語らってましたので、彼は子どもの頃「特殊メークのスペシャリスト」になりたいと言ってました

今回はこの映画のアニメーターたちがいかに「お気に入りのおもちゃ」があって思いいれが強いのかを語ってくれてます。

仕事場がキャラクターとおもちゃだらけ、という人も何人かいました。

ああ、だからこんなに映画のキャラクターが魅力的なのね、と納得した次第です

私自身は小学生低学年まで人形遊び(Dramatic play)にハマっていて、大人になってもこれがやめれなかったらどうしよう、と幼心に密かに不安でした。

押入れの引き出しをあけるとお人形がずら~りと並べて寝かせてありました。最初の人形は「タミー」ちゃんでした。

思春期を過ぎて熱も冷め、それから好きなキャラクターはスヌーピーに替わり、中学ではスヌーピーの漫画ばかり読んでました。

スクールのライブラリーにあるスヌーピーの漫画本は私のものです

ほぼグレーになったスヌーピーのぬいぐるみは結婚の時に処分してしまいましたが、Toy Storyを見るたびに心が痛みます 


それにしてもこのToy Storyの登場人物(登場おもちゃ)たちは、いつもオーナーの子どもたちの気持ちを思いやっていて、いつも心がほっこりします 

優しさって、こういう思いやりだなあ~と思います。

みなさんはおもちゃの思い出ありますか?

お友達や家族とおもちゃの思い出を語ってみてください。とまりませんよ 

どうしたらいいかなあ~?

2019-11-05 | 教育一般
名古屋市の金城学院幼稚園で課内の英語授業をしています。

この幼稚園は3歳から5歳までの縦割り保育ですから、一クラスに年少さん、年中さん、年長さんが混ざっています。

朝の会では担任の先生が、

「年少さんは手を挙げて」「年中さんは手を挙げて」「年長さんは手を挙げて」と聞いて数を数え、

「あら、数が足りないね」と先生が言うと「~ちゃんがいない」と子どもたちが発言します。

そして先生が「そうです、~ちゃんが今日はお熱でおやすみです。早くよくなるといいね。」とみんなに伝えます。

クラスメートがひとつのチームとなってそれぞれ気遣う行動を日常的に行っています

さて、英語のレッスンが終わるとお昼ごはんの用意をみんなでします。

年少さんは、先生が用意してくださった一輪挿しを持ってきて、テーブルの真ん中に添えます 

年中さんは椅子を運びます。

年長さんは力があるから机を列に並べます。

こんなに小さいのに、みんな協力してパキパキ動くので、いつも私は感心して見守っています。


そんな中である日、事件が起こりました。

一人の女の子が大きな声で泣き始めました 

問題はある女の子が、両隣に座る子について三人とお約束をしてしまっていたのです

「おひる、いっしょにすわろうね~」 「いいよ!

という会話が、おそらく朝の自由遊びの時間に3回あったんですね。
で、両隣に座り損ねてあぶれた女の子が泣いているのです。

要するに「ダブルブッキング」~いや、「トリプルブッキング」でした。


さて、どうなるんだろうとみていましたら、先生がこう言いました。


「~ちゃんと座りたい子が三人いるんだわ  困ったわ~みんなどうしたらいいかなあ~? 


そうしたらどうでしょう、まず一人の男の子がすくっと立って、泣いている子のそばにいって、その女の子を慰めました

そうしたら、もう一人の男の子が立って、「じゃあ、~ちゃんは今度にしたらいいんじゃない?

ほかからも「~~したらいいんじゃないか?」という意見があちこちから。。。。

年上のお友達が率先して、その子の気持ちになって、解決方法を提案します。

素晴らしいなあ~と感激しました 


こうやって小さい時から子どもたちが、問題を考えて解決していく力を培っているんですね 

大人がすぐ「こうしなさい!」というのは簡単ですが、それでは問題解決能力は高まりません。


結局、先生は「じゃあ、~ちゃん、みんなが今度、お隣にすわったら、って言っているからそうする?」と聞いて、彼女は涙を拭きながらほかの席に座りました。

彼女が本当に納得したかどうかはわかりませんが、少なくとも、クラスのお友達が気持ちに寄り添ってくれただけで嬉しかったのではないかと思います。

子どもたちの大事な力はこうやって時間をかけて育てていくもんだと改めて思ったひとときでした