物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

鳥獣戯画

2011-02-16 13:19:17 | 日記・エッセイ・コラム

鳥獣戯画は鳥羽僧正筆の戯画と言われている。ところがこの鳥獣戯画が和紙の裏表に描かれていてそれを裏と表に分けてそれを台紙に張ってつくられたらしいことがわかったと朝日新聞に出ていた。

実は40年以上も前のことだが、この鳥獣戯画を京都高尾の高山寺で見たことがある。これは長く続いた屏風で、亡くなった河辺六男(ニュートンのラテン語の「プリンキピア」の訳者)さんの車で連れて行ってもらった。このときには当時、京都大学基礎物理学研究所の所員だったUさんともご一緒だったと思う。

もっともこのとき見た鳥獣戯画も本物であったかどうかはいまではわからない。そのときは本物だと思って密かに感激をしたのだが、いま考えてみると本物をいくら所蔵している寺にしてもそのまま展示されているとは考えられない。

だから精巧にできたレプリカであったのだろう。原本をそんなに一般の人に開示するはずがない。それもガラスでその展示の屏風が覆われている訳ではなかったのだから。

高山寺という名も覚えていなくて高尾の神護寺だと思っていた。二つの名をこの寺がもっているのかどうか。それとも別の寺で、二つの寺に行ったのかよくは覚えていない。

鳥獣戯画は中学校の美術の教科書にも載っているくらいの有名な絵である。細かく見るととてもユーモラスに描かれている。現代の日本のマンガ・アニメの元祖は意外にこの鳥獣戯画かもしれない。

朝永振一郎の著作集の第1巻は「鳥獣戯画」という題であった。朝永さんはこの「鳥獣戯画」がとても好きで、複製本ではあるが、購入してもっていた。

その購入に至るまでのいきさつが彼の軽妙なエッセイに書かれていた。中西先生が亀渕さんから聞いた話としていくつかのpunをこのブログのコメントでして下さったが、朝永さんはユーモアに富んだ方だったらしい。


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