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学力テスト1日遅れ

2013年04月27日 | 私見
新聞に解答が…そのまま1日遅れで学力テスト
今時の小6は毎朝新聞をチェックするのでしょうか?

小学校のテストは、基本的に業者から市販されているものを使いますが、クラスによってテストをする日はまちまちですし、極論すれば先にテストをした友達に見せてもらえば簡単に100点が取れてしまうわけです。しかし、はっきりいってそこまで考えている先生はもちろん、児童ですらいないでしょう。流石に同じ学年に双子がいるときはテストを“返す日”を調整したりはしましたけど、「テストをやる日は担任裁量」という考え方が小学校では一般的なのです。まあ行事の日程を決めるのは教務主任なので、今回は担任のポカで勝手に2日間にしたわけではなさそうですが、おそらく事前に新聞で問題を見た児童も特にいなかったのではないかと思います。当たり前ですが、事前に答えを知ってテストを受けても何の力にもなりません。中学校だと流石に生徒間でも情報が回りますし、成績が内心点に直結しますから、正論ばかり言っていられなくなり期末テストのように一斉に行う方式になるわけです。まあ6割平均を目指す中学校とは違い、小学校だとテストなんてほとんど90点以上で差がつきませんから、普段の授業態度とかノートとかの方がよほど理解度を測る指標になります。

だからと言って学力テストのように正答率4割の算数B問題が必要かといわれれば、自分はNOだと思っています。以前にも学力テストの問題点は指摘してきましたが、何か学力テストの問題が新聞に載ると、あのテストがセンター試験並みに子どもを選別する厳しいもののように見えてきてしまうのは気のせいでしょうか。今回のB問題も、振り子と言った中学の科学で学習する題材が含まれており、他の問題もおよそなじみの多い題材とは言えませんでした。もっと分かりやすく書くべきなのに突然会話文が挿入されたりし、国語力のない子はどこからが問題なのかすらも分からなくなってしまうのです。そもそも、中学のような「解答欄に記入するテスト形式」に小学生が慣れていないことを、誰も指摘しないのは何故なのでしょうか。はっきり言って、あのテストでは学力は見えません。『現場を知らない問題作成者の意図をどう汲み取って答えてあげられるか』つまり『大人の都合の良い解答が見つけられるか』を見るテストなのです。、

第一、学力を“上げる”ために学力テストを行ったのなら、フィンランドのように下位だった県にどんどん予算を回して底上げを図るべきなのですが、日本は上位の県に視察に行かせるなど、上位の県を潤す対策しかできていないのです。そんな学力を“見る”ためだけのテストを8年間も繰り返しているので、根本問題である「学力が8年間で上がったか」を論ずることもなく、テスト問題が子どもの学力を測るのに適切だったかを議論することもなく、都道府県ごとの順位の変動もほとんどなく、それらが問題にすらならないわけです。
ちなみに、自分は小学生の学力を“上げる”ためのテストは、平均9割のテストであるべきだと思っています。4月に年間の業者テストを選定するわけですが、大体その基準は『子どもにとって分かりやすい問題になっているか』に尽きます。最近は低学年が多いので、問題文が平易であるか(子どもになじみのない表現になっていないか)、解答に無理がないか、教科書と同じ形式の問いや図・挿絵になっているか、文字数などの制限がついて分かりやすくなっているかなどが判断材料になっています。はっきり言って差はつきませんが、100点がた易く取れるのは小学校ぐらいですし、100点をとって喜び褒められ認められた経験が次回の学ぶ意欲につながるのは、現場にいると火を見るより明らかです。
しかし現状は自民党政権に戻り、またも予算50億をかけて3年ぶりに同じ形式で全校調査に乗り出したわけです。毎年毎年同じ結果を“見る”だけだったら、流石にもう辞めるべきだと思います。少なくとも、前述の通り小学生のテストならせめて今後は最低でも平均8割以上になるように問題を作るべきで、過去数年間にわたって平均4~5割のテストを作ってしまった時点で猛省すべきだと思います。

いずれにせよ、今回の失態は、そんな現場の厭“政”的な意識が見え隠れしているのは気のせいでしょうか。

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