わが古民家の庭にはこの時期、次から次へと花が咲く。それらの多くは名前が分からない。図書館で野草図鑑などを借りてきて調べてみたが、似ているものがあったり、全ての野草が載っているわけでもない。名前の判断が付きにくくなかなか難しい。買ってきて植えたものもあるが、それも名前が分からなくなっている。「雑」とは「色々なものが混じっている、粗雑、いい加減」と云った意味がある。胞子や種がどこからか飛んできて、勝手に咲いているから「雑草」でも良いが、彼らだって粗雑に、いい加減に咲いているのではない。きっと一生懸命に頑張っているのだと思うと、わが古民家の庭に咲く花たちに、名前は分からなくても愛おしさを感じる。(完)
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