五斗長垣内遺跡(ごっさかいといせき)。「整備予算が付き只今急遽整備中」との話。
遺跡は淡路島の西側海岸線から三キロの丘陵地にある。
弥生時代後期・1世紀ごろのおよそ100年間にわたり存在したと考えられる。
弥生時代後期の鉄器製造施設跡が23棟から成っており、うち12棟から鉄を加工した炉跡の遺構が確認された。
遺物の鉄器は、矢尻、鉄片、鏨(たがね)、切断された鉄細片など75点が出土、
また石槌や鉄床石(かなとこいし)、砥石など、鉄を加工するための石製工具も数多く出土した。
1棟の中に10基の鍛冶炉がある建物も発見され、これまで発見された弥生時代の鉄器製造遺跡としては、
最大規模。住居は少なく、鉄器製作に特化した特異な遺跡。
耕地面積が少なく人口も少なかったと思われる島で、これほど大量の鉄器は必要ない。
大和王権成立にいたる戦乱期の中で重要な役割があったようにも云われているが、
権力の象徴が銅剣、銅鐸から「鏡」に代わる時期と考えれば、
神話・神武天皇東征の「基」と考えられないだろうか…。
工事中のため入れず遠望。
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