月と歩いた。

月の満ち欠けのように、毎日ぼちぼちと歩く私。
明日はもう少し、先へ。

ちょっとしたことなんだけど

2020-04-22 | 想い
醤油と味噌を買う店はもう何年も変わらない。
たまたま雑誌の取材で伺って、お土産にもらった醤油と味噌の美味しさに魅せられて、もうずっとこの店の通販で買っている。

毎日家で夫と二人分の料理をするので(それも私が作るのは9割以上が和食)、醤油、味噌、みりん、砂糖などがすごい勢いでなくなっていく。
先日、いつものように醤油と味噌を注文したら、今日届いた。
納品書の空きスペースに、こんなメッセージが・・・


ちょっとしたことなんだけど、こういうことって大事だと思う。
一度取材でお会いしただけの関係だけど、「つながっている」と感じられる。
もし何かで困っていると聞いたらできることを少しでも手助けしたいと思う。
店と客という関係だが、こういう日々のちょっとした思いやりが、一大事の時に「返ってきた」かどうか感じられるのではないだろうか。

私も100%ではないけれど、取材した酒蔵には帰ってから手書きでお礼のハガキを書く。感想も添えて。
酒蔵以外の取材先には、よほどのことがなければしないけれど。
それはやはり、今後も良い関係をつないでいきたいと思うからだ。記事では伝えられないこともあるし、一個人としての感想なども書いて送る。
これは私の信条だが、「マメ」でありすぎて困ることは、絶対にないと思っている。

全く話題は変わるのだが、さっきのメッセージを見ても思ったこと。
最近、ずーっと気になっていた言葉がある。

「コロナ禍」

「ころなか」と読むんだろうな。「戦禍」や「惨禍」と同様に考えれば。
「ころなまが」とか「ころなわざわい」ではないよね?

ネットニュースなどでよく見かけて、なんだか気持ち悪いなと思っていた。もやっとする程度だけど。
一体だれが作ったんだろう?もちろんコロナウイルスが発症してからできた言葉だろうし・・・
「コロナウイルスによる禍」とか「コロナウイルスの惨禍」の略ってことなんだろうけど、これまで見たことがなかった言葉なので、なんとなくひっかかる。職業病かな。

私だけでしょうか?笑

感染リスク

2020-04-22 | 癌について
今日は病院で採血があったため、仕方なく家を出た。
行きは夫に車で送ってもらったので安心。ただ、院内に一歩入ると、やはり緊張感がある。

院内は2週間前に来た時と比べて明らかに変化があった。
受付はすべてビニールシートの壁が作られ、人が並ぶところには1m間隔くらいで印のテープが貼ってある。
婦人科の受付で体温を測らされた。
採血してくれる人もこれまではマスクだけだったのにゴーグルもつけていた。
待ち合いの席には「間隔をあけて座りましょう」の貼り紙。

採血の結果が出るまで1時間半待つ。
やりかけの仕事が少し残っていたので、なるべく広いところへ行ってPCで原稿を書いた。

待っている間、周りの人を観察していると、コロナウイルスに対する危機感の温度差を感じるというか、人によってこんなに対応が違うのだなと思った。
手袋をしている上から消毒液のようなスプレーを吹きかけているおじさんがいれば、わざわざマスクを外して家族と思われる人としゃべっているおじさんもいる。
頼むから病院では黙っておいてくれ、と心の中で願う。
婦人科の待ち合いでは、小学1年生くらいの子供を連れてきている女性もいて(子供はマスク無し)、預ける人がいなくて仕方がないのかと思えば、ダンナさんと思われる男性も一緒に来ている。大きな声でわいわい話し、女性は名前を呼ばれると子供と一緒に診察室へ入っていった。「なに?あんたまたついてくるの?」なんて言いながら。
私の横(2メートルは離れていたが)でも家族3人で来ていて(おそらく母親が患者で娘2人)、ずっと何やらしゃべっている。
早く呼ばれないかなぁとイライラしながら待っていたら、きっちり1時間半後に呼ばれた。
血液検査の結果、好中球数はなんとか増えていて、ギリギリだけど明日から入院できることになった。
本当は1200が理想のところ1158だったが、「薬も減らすので受けていいでしょう」と。
ホッとした。

病院を出て、スーパーでササっと買い物をし、電車に乗った。
2週間ぶりの電車!
こどもの頃から駅から徒歩圏内に住み、移動手段は電車という生活を送ってきたので、2週間も電車に乗らなかったことなんてこれまでなかったんじゃないだろうか。
昼の12時過ぎで車内は人もまばら。みんな間隔をあけて座っていた。全員がマスク。
用事があって駅前の郵便局に寄ったら、ここもやはりビニールシートの壁ができていた。

久しぶりの駅からの帰り道。家の近くの桜はもうすっかり葉桜で、やわらかい新緑の緑が美しかった。
ハナミズキやツツジが咲き始めたなぁ、5月になるんだなぁと思う。

家について昼ご飯を食べてくつろいでいたら、病院から電話・・・
入院前日の電話は、絶対にあれだ。嫌な予感を抱きながら電話に出ると、入退院受付の人からで「ご希望の個室はとれませんでしたので、申し訳ありませんが明日からの入院は4人部屋となります」とのこと。
・・・やっぱり!!

ひっくり返せないのはわかっているのだが、「こんな感染が怖い時期なのに・・・」と愚痴のようなことを訴えてしまった。
電話の向こうで相手はただ謝るだけ。
この人が決めたわけじゃないし、この人が悪いわけじゃないとわかっているのだが、あまりにがっくりしてしまい、愛想のない声で「はい・・・はい・・・」と返事をして切った。
めっちゃ感じ悪いな、私。

電話を切ってから後悔。心の中で手を合わせてごめんなさいと謝る。
あの人は仕事で電話をかけただけなのに、私にあんな感じ悪い対応をされて・・・、嫌な想いをさせてしまった。申し訳なかった。

ふと、別の病院で働いている友人の顔が目に浮かぶ。
コロナ患者を受け入れている病院で、それも呼吸器科の担当らしい。毎日怖いと言っていた。

今日、私が行った病院でも、医師、看護師、事務、清掃など、数えきれないほど大勢の人が働いていた。
毎日命の危険と背中合わせで、前線で働いてくれているのだと思うと、本当に感謝しかない。
さっきの電話の人も、その中の一人なのに・・・。私って、バカ。

対応は反省したが、抗がん剤治療中の患者は感染したら重症化すると言われているのに、窓も開けられない4人部屋に3泊もするのかと思うと、本当にぞっとする。
部屋でもマスクしておいたほうがいいんだろうか・・・。少しもリラックスできないな。
面会禁止で、院内のどこに行ってもリスクしかないので、部屋にいるしかないのに。
コロナがなくても一度大部屋になった時に3泊ほとんど眠れず、疲労とストレスを抱えて帰ってきたのだから、明日からのストレスはその数倍だろう・・・
とにかく感染しないよう気を付けるしかない。
あとは、せめて4人部屋が満員でないことを祈る!!(2人とかなら、まだ耐えられる!)

私の受けている治療は、病院によっては日帰りで受けられるところもあるくらいなので、3泊もする必要が全くない。
日帰りは確かにしんどいので、せめて1泊2日にしてくれればいいのに、と思う。
今回、コロナのことがあるので、2週間前の採血で先生に訴えたのだ。
「普段なら病院のやり方なので従いますけど、状況がこんな時に、リスクの高い人間が無意味に3泊もしたくないんですけど」と。
それでも先生が「決まりなので」と言うから、「個室を希望していますけど、もしとれなくて大部屋になったら・・・」と反論したら、先生はこう言ったのだ。

「今、病院は幸い入院する人が少ないんですよ。だから大丈夫!」

先生?
大丈夫じゃないですよ?
めっちゃ人多いよ?
不安的中で大部屋になったよ?
絶対次の診察の時に責めてやろう。笑

何にしろ、明日から入院。
いつもと違う緊張感と、いつもより大きな不安とを抱えて。

引き続き、春の味覚

2020-04-21 | 生活
昨日の夕方、友からLINE。「ドアノブ見てね」と。
慌てて玄関に行ってみると、ビニール袋がかけられていた。中を覗くと、きれいなスナップえんどうがたくさん!



自分が収穫したものであること、体力つけて次の入院も頑張ってほしいということを書いた紙も入っていた。
ありがたくて涙が出る。
いろんな人に支えられて生きていることを毎日実感する。

早速、料理をした。
ベーコンと炒めてバター醤油味に。
恐ろしく甘い、これまで食べた中で一番おいしいスナップえんどうだった。

筍の残りもオリーブオイルで焼いて、バターと醤油を少し。最後にドライパセリを散らして。

鶏むね肉が残っていたので、スライスチーズといんげんを巻いて、電子レンジでチンして、周りに粒マスタードをつけ、砕いたクラッカーとアーモンドをまぶして切る。

新じゃがいもと新たまねぎがたくさんあったので、これはポテトサラダに。
自分が一番好きな味になるよう研究したポテサラ。
前に友達と「我が家のポテサラの作り方」を発表し合ったことがあるが、ポテサラって本当に人によって作り方が違う。
私はマヨネーズっぽさをできるだけなくしたいので、少しだけじゃがいもに酢を混ぜ、からしと砂糖も隠し味に。玉ねぎは軽く炒めて冷ましてから混ぜ、ゆで卵もたっぷりと加える。カリカリのベーコンを最後に加え、塩気のアクセントと食感を出す。
いつもボウルにいっぱい作っても、ぺろりと食べてしまうのが怖い。

おいしい、充実の食卓となった。


食べながら、昨日も友とオンライン飲み会を実施。
あっという間の3時間半。
家に遊びに来てくれて一緒に飲んでいるかのようだった。
ビール、日本酒、赤ワイン。
楽しくておいしくて、そりゃ酒も進むよね。

筍と花と。

2020-04-20 | 生活
私の住んでいる周辺は、筍の名産地。
春になると、町の中に突然、テーブルを並べただけのような簡易の「筍販売店」がいくつも現れる。「朝採り」などと書かれた札の横にはたくさんの筍たち。
駅前の飲食店も急に「筍あります」のような貼り紙をしだしたり。
「たくさんもらったんだけど、いる?」といった人々のやりとりも必ずある。

土曜に母から電話。「筍、たくさんあるのよ。いる?」
私は今年初めてだったので、「いる!」と即答。
日曜の午前中に取りに行った。コロナウイルスのことを考えて、実家にもあがらず、外で数分立ち話をしただけ。

母は筍と一緒に、庭の花を持たせてくれた。
「かおりの好きそうな花、切っておいたから」と。

ライラックと、まるで野の花のような素朴な花たち。
母は私がこういう花を好むことを知っている。
ライラックからは甘い香りが漂っていた。





筍はアク抜き済みのものが1キロもあった。
早く料理したほうがいいので、土佐煮、筍ごはん、若竹汁と、筍尽くし。



それでもまだ少し余ったので、今晩はバター醤油焼きにしてみるつもりだ。
それなら日本酒だけじゃなく、赤ワインにも合いそうな気がする。

初めてのオンライン女子会

2020-04-17 | 生活
昨日、取材済の原稿を書き上げ、提出。
商品名の誤字が1箇所あったが、文章は修正なしで通ったのでホッとした。
これで23日からの入院までにやらなければならない仕事はほとんど終わった。あとは簡単なWEB記事が少しだけなので、1日もあれば十分だろう。

というわけで、今日は朝からリラックスして過ごしていた。
夫が長時間、家で仕事をするために購入した椅子が届いたので、自ら「組立」を志願した。
ネジを回すような、いわゆるDIY的なことは苦手なのだが、時間のある私がしたほうがいいだろうと思いやってみた。
時間はかかったが、なんとか完成。

コロナウイルスであまり外に出られないので、時間のあるうちにいろいろやろうと、今月に入ってから家中の掃除や整理をしている。
この家も建ててから10年。汚れたし、モノも増えた。
断捨離と掃除で、もう一度新築の時のようにきれいでスッキリした居心地の良い家にしようと思う。
PC上のファイル(原稿、資料、写真など)もこの機会に整理したい。

家にいるのが暇で仕方ないと街に出ていく人がいるようだが、やりたいことなんていくらでもあるけどなぁと思う。
本も漫画も読みたいし、文章も書きたい。久しぶりにお菓子を焼いてもいいし、手芸もしたい。
この数日はAmazonプライムで無料で見られるので、「鬼滅の刃」のアニメをシーズン1(26話)全部見た。
コミックは売り切れるほど人気らしいので、どんなもんかと思って見てみた。
まあ、正統派の少年漫画だなぁ・・・
主人公が明るく優しく正義感が強く、努力家で家族や友達思い。
個性的な仲間との絆を深めながら、自分も戦いの中で技を磨き、強くなり、敵の鬼を倒していく。
時にシリアスに、時にコミカルに。
鬼たちも元々は人間だから、それぞれに苦しみや悲しみを抱えていて、それが主人公との戦いと死によって癒されていく。
面白いっちゃー、面白いけど、なんだろうなぁ・・・やっぱり年代の違いだろうか、同じようなパターンの少年漫画でも「ワンピース」や「ハンター×ハンター」を読んだ時のような、涙が止まらなかったり何度も読み返したりするような共感はなかった。
(とはいえ、シーズン2が無料になったらまた見ると思う)
作者も40代後半のおばちゃんに面白がってもらうために描いていないだろうし、全然いいのだけど(笑)

とりあえず全部見終わったし読書をしていたら、友達からLINEがきて「オンライン女子会」をすることになった。
どのツールでやろうかと調べていて、「たくのむ」というサービスがあるのを知り、提案してみた。
日時を決めて後日やるつもりだったが「今ちょうどダンナがいないから、試しにやってみよ」と言われ、3人でアクセス。
アプリのダウンロードやアカウント登録も一切いらないので、簡単で便利だった。
セキュリティは甘いけど、会議や仕事で使うわけではないので十分だ。

こちら
https://tacnom.com/


私だけちょっと音声が悪かったので(スマホの設定が悪い?)、今度はPCでやってみようと思う。
なんにしろ、久しぶりに友達の顔を見てしゃべれて嬉しかった。
お試し的にやったので1時間程度だったが、今度はちゃんとお酒とおつまみを準備して、「オンライン飲み会」ができたらいいな。

まだ先の長い「うちで過ごそう」を、できるだけ楽しく、できるだけ有意義に。