月と歩いた。

月の満ち欠けのように、毎日ぼちぼちと歩く私。
明日はもう少し、先へ。

いざ、本番!

2021-09-27 | 仕事
土曜日は、恩返しのために引き受けてしまったイベントのライター講師の本番だった。
私たちのブースには毎回4名の参加者が来てくれた。年齢は20代から40代までさまざまで、女性が7割。
家では夫に「緊張する~!」と言っていたのだが、本番ではほとんど緊張はしなかった。
ただ、うまくしゃべれたかといえば、それは明らかにダメだったと思う。
会場はざわついているしマスクもしているから、できるだけ大きな声で話そうとしたが、「人前で大きな声を出す」ということが久しぶりすぎて、なんだか感覚がつかめない。後で皆に聞くと、「声はよく通っていた」と言われたが、早口で一本調子だっただろうし、決して「上手なしゃべり」ではないことは、話しながら自分でも気づいていた。(緊張するというよりは、そのことに焦っていた)

それでも、取材動画を見た後で、一生懸命ペンを動かして文章を書いている参加者を見ている時や、添削をしている時は楽しかった。
最後の回にいた学生の男の子が一番上手に書いていたので、添削を返す時にそっとそれを伝えると、マスク越しでもわかるほど嬉しそうな顔をしてくれた。そういう瞬間はやっぱり“やりがい”のようなものを感じる。塾講師の頃を思い出した。生徒の「わかった!」「全部丸ついた!」という時の嬉しそうな顔、好きだったな、と。

もちろん、的外れでがっかりした人もいたかもしれないが、全体的にはそれなりに満足して帰ってくれたのではないかと思うし、最後の学生の男の子は残っていろいろ質問もしてくれた。
もっと答えてあげたかったが、会場の撤収に追われてきたので、「名刺いる?」と聞いたら「はい!」と言うので、「何か質問あったらメールしてね」と名刺を渡しておいた。

60分×4回ぶっ続けでかなりハードだったけれど、滅多にない「人前に立って話す」という経験のためか、終わってもやや興奮気味で疲労感はなかった。
一方、反省点は多々ある。
だが、1回きりのイベントなので、この反省点を生かす機会はない。それが残念だ。

ただ、このイベントで講師のまねごとのようなことをして、少しでも誰かの役に立ったかなと思えた時、「教えること」や「添削すること」の楽しさ、やりがいをちょっとだけ感じている自分にも気づいた。

前日は不安でたまらず、「なんでこんなの引き受けちゃったんだろう」「もう二度とやらん!」と後悔ばかりしていたのだが、さて、どうだろう。
またこんな依頼があったら、ホイホイ引き受けてしまうのではないのかなと、なんとなくそんな予感もある。

そして、昔から変わらずの「お節介」で、名刺をあげた学生さんからのメールに、もうすでに2度も長いメールを返信している私。
自分がわかることは教えてあげている。
もちろんこれも物質的には何の得にもならない。(むしろ時間を削られている)
だけどこれもやっぱり「恩返し」。
恩返しは自分が恩を受けた相手に直接返すのではなく(それも機会があればするけど)、世の中に対してするものだと考えるようになったから。


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