月と歩いた。

月の満ち欠けのように、毎日ぼちぼちと歩く私。
明日はもう少し、先へ。

北海道はやっぱり旨い

2021-04-15 | 美味しいもの
学生時代からよく旅に出て、仕事を始めてからは日本全国を取材でまわり、この数年は夫とキャンプ旅をするようになり、とにかく北から南まであちこちに出かける人生だった。(もちろん行ったことのない都道府県はない)
どこへ行ってもその土地の良さがあり、日本には素敵な場所がたくさんあるなぁと思うのだが、その中でもやはり北海道は特別だ。

月曜から2泊3日で北海道へ取材に行ってきた。今回は札幌を拠点にして足を延ばしたのはニセコだけだったが、充実した3日間だった。
時に、仕事を忘れるほど楽しんだ。

伊丹から飛び、新千歳空港へ着いたのが13時過ぎ。カメラマンのSさんと合流し、JRと地下鉄を乗り継いですすきのにあるホテルへチェックイン。そこでクライアントのEさんとも合流した。
この日は15時から飲食店の取材。日本酒にこだわりの強い女性店長さんの熱い話に、こちらも熱くなってしまった。
撮影用に作ってくれた料理は、羊もも肉のグリルなのだが、この羊が「アスパラひつじ」といって、北海道名産のアスパラをエサにしているというもの。
撮影後に「良かったら食べてください」と言われて、3人で2切れずつ口に運ぶ。食べてびっくりした。「羊」と言われても疑ってしまうほど、羊っぽさゼロ。上質な牛肉のようで、柔らかくて、甘みもあって、とても美味しかった。
その1皿で「ここは間違いない」と確信。「今日はこのままここで飲みましょうよー」と提案したら、なんと定休日!取材のために開けてくれていたのだった。
仕方なく、撤収して引き上げた。

夕食がこの流れでジンギスカンにでもなりそうだったので、慌てて「海鮮が食べたい」と主張。いったんホテルに戻って17時集合だったので、それまでに美味しそうな海鮮の店を調べておいた。
私が提案すると、皆も「そこでいい」と言うので行ってみたら、ちょっと微妙な店構え・・・
でも、自分の勘を信じて入ってみたら、大満足の店だった。

刺身5種盛り(3000円)


どれも美味しかったが、ウニが絶品!
大阪でもこのレベルのウニを食べれる店はあるが、やっぱりうまい。ミョウバン臭さも一切なく、ただ甘みだけ。
横を見たら、Eさんがあまりの旨さに目を閉じて斜め45度上を見たまま悶えていた。

私がアスパラを注文すると、Sさんは「え?アスパラ?」という感じだったのだが、これもまた食べてびっくりのおいしさ。
蒸しただけなのにね。


定番のじゃがバターがまたとろとろで、サツマイモのように甘く、「なんじゃこりゃ!」と3人で悶えまくった。
これぞ、北海道!!
翌日取材する蔵のお酒も2杯飲み、かなりご機嫌になって店を出た。

2軒目は、取材先で勧められた日本酒バーへ。
雰囲気が良く、お酒の種類も多かったが、とにかく値段の高さにびびる。東京価格だ。
この数年のインバウンド需要で、飲食店の提供価格が上がったのかなと思った。
地酒なのにグラス(120ml)で1300円とか、正直どんな酒やねん、と思う。定価を知っているだけに、きつい。
比較的安くて、ここでしか飲めないようなものを選んで飲んだ。
私の大好きな日本清酒さんのお酒!あ~、やっぱり美味しい。


2軒目の後、Sさんが「札幌ラーメンは食べないと」と言うが、私はもう1軒行きたいバーがあったので、ここで別行動に。
2人はラーメン屋へ、私は一人でバーへ。

札幌に来たら絶対寄りたいと思っていた「もろはく」さん。
京都のお酒の会で店主にお会いしたことが2度ほどあり、ずっと機会をうかがっていたのだ。
入ってみると、照明を落とした柔らかい光の空間に、広めのカウンターを設えたすごく素敵なバーだった。


名乗ると、なんとか思い出してくれたようで、歓迎してくれた。
おすすめを2杯いただく。
一人でこういうところへ来るのも久しぶりで、それだけで気分が上がった。





出されたアテがまた旨い。ちょっとした小料理屋のつきだしみたい。


大満足でホテルに帰り、それから翌日のお昼ご飯の店を調べた。
というのも、Eさんはウニの旨さに悶えて「明日は絶対ウニ丼が食べたい」と言う。時価でだいたい4000円~6000円くらいするのだが、「このレベルのウニでしょ?丼でしょ?それならそれくらいは出すよ」と意気込んでいた。
が、Sさんは「えー!!高いですよ~、無理~」と、とにかく「お金がない」「俺だけいいもの食べたら奥さんに悪い」を繰り返す。
私としてはEさんと同じく、滅多に来られない北海道なんだし、高くてもウニ丼食べたいなぁと思っていたが、どっちにもつけずにいた。
HSPの私は共感と感情移入が激しく、同じ空間にいる人の機嫌に自分の気持ちもすぐに左右されてしまう。
とにかくその場にいる人が全員楽しくないと、自分も落ち着けないのだ。
それで、なんとかして二人ともが気に入る店を探そうと、ホテルに帰ってから必死で探した。

明日向かう取材先の途中で寄れて、美味しいウニ丼もあって、他の海鮮も安くて美味しいところ・・・。
それで、昔行った余市の所にあった店を思い出した。(その時は寄っていないがチェックはしていた)
あそこなら大丈夫かも・・・。

翌朝、Eさんの運転するレンタカーで出発。
すぐにその店の提案をすると、二人とも「いいですよ」と言ってくれたのでホッとした。
酒蔵までは2時間弱。あいにくの雨で、車窓からの風景はあまり良いものではなかった。
11時過ぎにその店に到着!
1階が魚屋で2階が食堂というお店。これで旨くないわけがない。それに安い。
ウニ丼もあり格安の2500円程度だったが、ロシア産なのと見本の海鮮丼があまりに美味しそうなのとで、3人ともが海鮮丼を選択。

これで1350円!!それもめちゃくちゃ旨い。


居酒屋の時は、少しずつしか食べなかったが、さすがにこれはファスティングとか言ってられない。
とはいえ、もうよく噛むのが癖になっているので、二人より10分近く食べ終わるのに時間がかかってしまったが。
久しぶりに白ごはんをいっぱい食べたのでかなりお腹が苦しくなってしまった。
でも二人とも「美味しい」「安い」と喜んでくれたので、私はもうそれだけで十分だった。

午後から酒蔵取材。
豪雪地帯にある蔵なので、まわりはまだ高く雪が積まれていた。
雨とはいえ、雪景色の山は美しかった。羊蹄山が見えなかったのだけが残念だったが・・・
取材は3時間半で終了。若く元気でチャレンジ精神旺盛な蔵元さんの話はとても面白かった。

ホテルへ戻ったのは7時前。
前日取材した飲食店で食事をすることにして訪れた。取材していた時は気づかなかったが、結構いい値段する・・・

たらこと明太子のスモーク


しいたけとアスパラ焼き


ポテトフライの食べ比べ(さやあかねとインカのめざめ)


ザンギ(このお店は胸肉で、中がちょっとレア。めっちゃ旨い)


大きなホタテ焼き(何度も目を閉じた。うますぎ)


海鮮グラタン・旬の野菜を添えて(上の野菜がたっぷりで何かわからん)


何もかもが美味しく、お酒も3杯飲んで、楽しいひと時だった。
「なんか旅行に来たみたい」「仕事より飲み食いばっかり」と皆で笑ったが、まあ北海道は仕方ない。
満足したのでこの日は2軒目も行かずに大人しくホテルに戻った。

翌日はもう大阪に帰るだけ。
やっぱり北海道は最高だと、何度来ても思う。(数えてみたら、人生で9回目の北海道だった)
近いうちに夫と札幌へ格安の飛行機を使って飛んで、安いホテルに泊まって(平日だと一人1500円で泊まれるところがたくさんある)、観光じゃなくひたすら美味しいものを飲み食いして帰ってくるという旅行をやろうと話している。
そんな贅沢をしてもいいと思うほど、魅力的な土地だ。

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