土曜の夜、夫と2人で高槻へ飲みに出た。
「どこか新規開拓したいなぁ」と言いながらもあてがなく、よく行く店のビルまで行くと、前に「新規オープン」の看板が出ていた。つい1週間くらい前に行きつけの店の奥に新しい店ができたようだった。
その看板を見ていると、若いお兄ちゃんが現れて「あ!居酒屋探してます?それだったらこの店美味しいんで、入ってみません?めっちゃ美味しいし、先週オープンしたばっかりなんですよ」と言う。
はい。居酒屋キャッチです。
いわゆる客引きです。
冷静になったらわかるし、普段はこんなのに絶対引っかかるわけがないのに、なぜかその時は夫も私も油断していた。
まず、梅田の東通りや新宿の歌舞伎町じゃあるまいし、まさか高槻みたいな田舎に悪質キャッチがいるとは思わない。
そして、家を出たときから「新規開拓したいなぁ」と話していたので、気分的には新しい店に入ってもよかった。
さらに、友人が最近居酒屋をオープンしたところだったので、感覚が店側になっていて、「オープンしたばかりだから、友達に店の前で呼び込みを頼んでいるのかな」と真面目に思ってしまった。
そんないろんな条件が絡み、私と夫はなんとなくその人と話をしてしまったのだ。(普段なら顔も見ないで過ぎ去る)
「2、3杯は飲みます?」
「そうですね、まあ、それくらいは」
「じゃあ、飲み放題にしませんか?僕から言うので、飲み放題1300円にしておきます。2、3杯飲むなら絶対お得なんで」
「あ、じゃあ、それで」
「おなかはすいてます?」
「まあ、ぼちぼちです」
「じゃあ、3品くらいは食べますよね?3品注文してもらえるんだったら、こちらもお得なサービスしときますんで」
そんなやりとりがあり、店に案内されたのだった。
入った瞬間に「あーーーー、失敗した」と思った。
絶対に私が行かないタイプの店だからだ。分煙もなく、テーブルの間も狭く、とにかく人の話し声がうるさい。奥は座敷のようで宴会しているような人もいる。時々、若い子の大声が耳を突く。
それでも入ったから仕方ないと思って席につき、「飲み放題」メニューを見てびっくりした。
生ビールがない。「生(クリアアサヒ)」と書かれてあった。その他も、チューハイやらサワーみたいなのしかなく、日本酒ときたら銘柄もなく「日本酒 冷・燗」と書かれているだけ。(久しぶりにこんなメニューを見た)
※念のために書いておくが、クリアアサヒが悪いわけではない。私も家ではたまに発泡酒を飲む。でも店の飲み放題で1300円で、それも2、3杯飲むならお得と言われてクリアアサヒやったら、それはおかしい。10杯くらい飲まないとお得にならないやん・・・。
で、飲みたいものが1つもないのに飲み放題にしても意味がないと、「単品メニューに変えてもらっていいですか?」と女性の店員に聞くと、明らかに嫌そうな顔をして電話をかけている。(さっきのキャッチと話し合っているのだろう)
とりあえず単品OKをもらったが、単品メニューを見ても飲むものがほとんどない。
かろうじてスーパードライ(生・瓶)があったのでそれを注文したが、出てきた生ビールが少なくてまた驚く。
普通、生ビールって泡があふれそうなものだろうに、ジョッキに泡含めて8分目くらいって・・・。
もう絶望的な気分で夫と乾杯し、とにかく3品頼んで早く出てやろうと思っていると、店員(とてつもなく感じの悪い女性)が「1人3品って聞いてるんで」と言う。
はぁぁ?
ここで6品も頼むんかい?!
若い頃ならキレてケンカしていただろうが、大人しく6品頼むことにした。
なぜって・・・「キャッチにひっかかったのは自分の責任だから」。
あんな口約束、何の効力もないのもわかっているけれど、こんなことで揉めるのも面倒だった。
ただ、どうしてあんな人をこの店の友人だと思ってしまったのか・・・。オープンしたばかりだから応援してあげたいと思う気持ちもあって、のこのこついて来てしまった自分を呪った。
1時間半くらいいたのだが(6品も頼んだので)、夫と苦い顔を見合わせるばかりで、1つも楽しくない時間だった。
「あと何品?」とまるでノルマのように注文し、飲みたくもないスーパードライを飲み、2年ぶりに芋焼酎まで飲んだ。(他に何も飲むものがないので)
そして、メニューを見てまた怒りがこみ上げてきた。
「2、3杯飲むなら飲み放題が得なので、1300円にしておきますね」と声をかけてきたが、単品でスーパードライが380円、芋焼酎が450円。3杯飲んでも1300円いかなかったのだ。
完全なるボッタクリ・・・。
1つだけ救いがあったのは、料理はボリュームもあり、そこそこ美味しかったこと。(まあ、居酒屋メニューだが)
あんなキャッチに引っかかるのではなく、自分で選択して来て、2人で3品注文してビール1杯ずつ飲んで出るんだったら、そんなに嫌な店でもなかったと思う。
1時間半経つと、なぜか「ラストオーダーです」と言いに来た。(飲み放題でもないし、最初に2時間制とも言われていないのに)
お会計も5分くらい待たされ、その間、入口で立ちっぱなし。
さすがに揉めてもよかったのだが、ここでなんと同級生に遭遇・・・。
「ぶっち!(←同級生の名前)」
彼女がトイレに行こうと立ち上がって、お会計を待っている私のほうに来たので呼び止めた。
なんと、ずっと私と背中合わせで飲んでいたのだった。(2人とも気づかず・・・)
少しだけ立ち話して、私たちは店を出た。
店を出てから夫が「めっちゃ高かった。店員に言ってやりたかったけど、ぶっちさんがいたし、もうそのまま出てきたわー」と言う。
何がサービスだったのかわからんが、実際に計算したよりも1割くらい高かった。(付き出しが1人700円じゃないと合わないような金額)
普段ならキレまくる夫だが、私の同級生の前で揉める姿を見せたくないと思ってくれたのだろう。
まあ、それが正解。
しかし・・・
お料理もそこそこ美味しいし、安い酒をたくさん飲みたい人には飲み放題もいいだろうし、普通にやっていけると思うのだが、なぜあんなキャッチを使うのだろうか。
梅田みたいに人が多くて、一見さんがたくさんいる街ならキャッチを使っても客は入れ替わってなんとか店は成り立つのだろうが、高槻なんかであんなことしてどうするんだろう・・・。
私のように引っかかった人は二度と行かないだろうし、人にも勧めない(むしろ行くなと注意する)
潰れるのも時間の問題なんじゃないだろうか・・・?
友人が居酒屋を始めて、経営していく大変さも理解しているので、よけいに思うのだ。
どうせなら、真面目に美味しいものを提供しようと頑張っているお店にお金を落としたい。
そして、「日本酒 冷・燗」メニューをこの世からなくしたい。(取り扱いは1種類でも大手でもいい。せめて銘柄を書け!)
翌朝、あんなキャッチに引っかかった自分がとにかく情けなくて悔しくて、布団の中で思い出して「悔しい~!!」と叫んだ。
「どこか新規開拓したいなぁ」と言いながらもあてがなく、よく行く店のビルまで行くと、前に「新規オープン」の看板が出ていた。つい1週間くらい前に行きつけの店の奥に新しい店ができたようだった。
その看板を見ていると、若いお兄ちゃんが現れて「あ!居酒屋探してます?それだったらこの店美味しいんで、入ってみません?めっちゃ美味しいし、先週オープンしたばっかりなんですよ」と言う。
はい。居酒屋キャッチです。
いわゆる客引きです。
冷静になったらわかるし、普段はこんなのに絶対引っかかるわけがないのに、なぜかその時は夫も私も油断していた。
まず、梅田の東通りや新宿の歌舞伎町じゃあるまいし、まさか高槻みたいな田舎に悪質キャッチがいるとは思わない。
そして、家を出たときから「新規開拓したいなぁ」と話していたので、気分的には新しい店に入ってもよかった。
さらに、友人が最近居酒屋をオープンしたところだったので、感覚が店側になっていて、「オープンしたばかりだから、友達に店の前で呼び込みを頼んでいるのかな」と真面目に思ってしまった。
そんないろんな条件が絡み、私と夫はなんとなくその人と話をしてしまったのだ。(普段なら顔も見ないで過ぎ去る)
「2、3杯は飲みます?」
「そうですね、まあ、それくらいは」
「じゃあ、飲み放題にしませんか?僕から言うので、飲み放題1300円にしておきます。2、3杯飲むなら絶対お得なんで」
「あ、じゃあ、それで」
「おなかはすいてます?」
「まあ、ぼちぼちです」
「じゃあ、3品くらいは食べますよね?3品注文してもらえるんだったら、こちらもお得なサービスしときますんで」
そんなやりとりがあり、店に案内されたのだった。
入った瞬間に「あーーーー、失敗した」と思った。
絶対に私が行かないタイプの店だからだ。分煙もなく、テーブルの間も狭く、とにかく人の話し声がうるさい。奥は座敷のようで宴会しているような人もいる。時々、若い子の大声が耳を突く。
それでも入ったから仕方ないと思って席につき、「飲み放題」メニューを見てびっくりした。
生ビールがない。「生(クリアアサヒ)」と書かれてあった。その他も、チューハイやらサワーみたいなのしかなく、日本酒ときたら銘柄もなく「日本酒 冷・燗」と書かれているだけ。(久しぶりにこんなメニューを見た)
※念のために書いておくが、クリアアサヒが悪いわけではない。私も家ではたまに発泡酒を飲む。でも店の飲み放題で1300円で、それも2、3杯飲むならお得と言われてクリアアサヒやったら、それはおかしい。10杯くらい飲まないとお得にならないやん・・・。
で、飲みたいものが1つもないのに飲み放題にしても意味がないと、「単品メニューに変えてもらっていいですか?」と女性の店員に聞くと、明らかに嫌そうな顔をして電話をかけている。(さっきのキャッチと話し合っているのだろう)
とりあえず単品OKをもらったが、単品メニューを見ても飲むものがほとんどない。
かろうじてスーパードライ(生・瓶)があったのでそれを注文したが、出てきた生ビールが少なくてまた驚く。
普通、生ビールって泡があふれそうなものだろうに、ジョッキに泡含めて8分目くらいって・・・。
もう絶望的な気分で夫と乾杯し、とにかく3品頼んで早く出てやろうと思っていると、店員(とてつもなく感じの悪い女性)が「1人3品って聞いてるんで」と言う。
はぁぁ?
ここで6品も頼むんかい?!
若い頃ならキレてケンカしていただろうが、大人しく6品頼むことにした。
なぜって・・・「キャッチにひっかかったのは自分の責任だから」。
あんな口約束、何の効力もないのもわかっているけれど、こんなことで揉めるのも面倒だった。
ただ、どうしてあんな人をこの店の友人だと思ってしまったのか・・・。オープンしたばかりだから応援してあげたいと思う気持ちもあって、のこのこついて来てしまった自分を呪った。
1時間半くらいいたのだが(6品も頼んだので)、夫と苦い顔を見合わせるばかりで、1つも楽しくない時間だった。
「あと何品?」とまるでノルマのように注文し、飲みたくもないスーパードライを飲み、2年ぶりに芋焼酎まで飲んだ。(他に何も飲むものがないので)
そして、メニューを見てまた怒りがこみ上げてきた。
「2、3杯飲むなら飲み放題が得なので、1300円にしておきますね」と声をかけてきたが、単品でスーパードライが380円、芋焼酎が450円。3杯飲んでも1300円いかなかったのだ。
完全なるボッタクリ・・・。
1つだけ救いがあったのは、料理はボリュームもあり、そこそこ美味しかったこと。(まあ、居酒屋メニューだが)
あんなキャッチに引っかかるのではなく、自分で選択して来て、2人で3品注文してビール1杯ずつ飲んで出るんだったら、そんなに嫌な店でもなかったと思う。
1時間半経つと、なぜか「ラストオーダーです」と言いに来た。(飲み放題でもないし、最初に2時間制とも言われていないのに)
お会計も5分くらい待たされ、その間、入口で立ちっぱなし。
さすがに揉めてもよかったのだが、ここでなんと同級生に遭遇・・・。
「ぶっち!(←同級生の名前)」
彼女がトイレに行こうと立ち上がって、お会計を待っている私のほうに来たので呼び止めた。
なんと、ずっと私と背中合わせで飲んでいたのだった。(2人とも気づかず・・・)
少しだけ立ち話して、私たちは店を出た。
店を出てから夫が「めっちゃ高かった。店員に言ってやりたかったけど、ぶっちさんがいたし、もうそのまま出てきたわー」と言う。
何がサービスだったのかわからんが、実際に計算したよりも1割くらい高かった。(付き出しが1人700円じゃないと合わないような金額)
普段ならキレまくる夫だが、私の同級生の前で揉める姿を見せたくないと思ってくれたのだろう。
まあ、それが正解。
しかし・・・
お料理もそこそこ美味しいし、安い酒をたくさん飲みたい人には飲み放題もいいだろうし、普通にやっていけると思うのだが、なぜあんなキャッチを使うのだろうか。
梅田みたいに人が多くて、一見さんがたくさんいる街ならキャッチを使っても客は入れ替わってなんとか店は成り立つのだろうが、高槻なんかであんなことしてどうするんだろう・・・。
私のように引っかかった人は二度と行かないだろうし、人にも勧めない(むしろ行くなと注意する)
潰れるのも時間の問題なんじゃないだろうか・・・?
友人が居酒屋を始めて、経営していく大変さも理解しているので、よけいに思うのだ。
どうせなら、真面目に美味しいものを提供しようと頑張っているお店にお金を落としたい。
そして、「日本酒 冷・燗」メニューをこの世からなくしたい。(取り扱いは1種類でも大手でもいい。せめて銘柄を書け!)
翌朝、あんなキャッチに引っかかった自分がとにかく情けなくて悔しくて、布団の中で思い出して「悔しい~!!」と叫んだ。