月と歩いた。

月の満ち欠けのように、毎日ぼちぼちと歩く私。
明日はもう少し、先へ。

幻の味を求めて・・・

2017-11-01 | 
酒造りシーズンに突入し、10月下旬から出張取材が続いている。
これを書いている今は、岐阜の高山へ向かう「特急ひだ」の中。
今日は前乗りなので、15時頃にホテルにチェックインし、1人でぶらぶらと蔵のある町並みでも散策しようと思っている。
去年の秋も夫と高山周辺でキャンプをして、昼間は町に出てぶらぶらしたのだった。
酒蔵も多く、しっかり成功している観光地なので、3時間くらいは楽しめる。
取材は明日の朝からなので、今日はすっかり旅行気分だ。

1人で行動するのがいや、1人で飲食店に入って食事をするのがいや、という人は、男女問わず結構多いが、私は若い頃から一人であちらこちらと出張してきたせいか、そういうことが全く障害にならない。
むしろ、「1人っていいな」と思うこともある。かといって、いつも1人がいいわけではなく、やはり人と一緒にいることも好きなのだが。
でも、大勢の人の中で孤独を感じるのなら、最初から一人で雑踏に紛れているほうが落ち着く。
人やものがしっかりと見えて、自分の心の中までも透き通ってくる。「無」に近い感覚。

今日は雲ひとつない天気で、車窓からの景色もきらきらしている。
ただ、特急ひだは、めちゃくちゃに揺れるのだ。
このまま書き続けていたら、電車酔いするのだろうな・・・

10月は茨城と新潟へ、3泊4日の出張で、3日目は「移動日(フリー)」だった。
ちょうど栃木を通るので、取材スタッフと別行動して、もんちゃんの家へ寄った。
ダンナさんと車で迎えに来てくれて、家でお好み焼きをご馳走になった。



もう10年近く前になると思うが、その時もお好み焼きをご馳走になって、あまりの美味しさにびっくりした。
その時は夫もいたのだが、お好み焼きにうるさい私と夫が大絶賛。
何度も何度も「もんちゃんのお好み焼き」の話をして、「美味しかったなぁ」「もう一度食べたいなぁ」「今まで食べた中で一番おいしかったなぁ」と言い合った。

その、幻の味が、時を経て、再現されたのだ!!
私が行く前からずっとそのようなことを話すので、もんちゃんは異常なプレッシャーを感じていたようだが、私が満面の笑みで「これ、これ!この味だよ!」と喜ぶのを見て安堵していた。
※ちなみに私は写真の大きさのお好み焼きを3枚食べた。

その後は、近くのカフェへ連れて行ってくれて、アフタヌーンティ。


たらふくお好み焼きを食べた後だったが、スコーンとケーキを3人で分けて食べた。
※写真は3人前です。

洋館のようなおしゃれな一軒家のカフェで、ここだけゆっくりと時間が流れていた。


5時間くらいの訪問だったが、久しぶりにいろいろしゃべれて楽しかった。
もんちゃんの家に行くと、いつも「心豊かに暮らしているな」と思う。おうちは古いし、決して華美な部屋ではないのだが、猫が2匹いて、自分たちの仕事場(バイオリン工房)があって、なんだか外国の物語の職人の家に来たような気持ちになる。
とても良い時間だった。

なんだか出張に便乗して遊んでばかりいるようだが、仕事もちゃんとしている。
取材は結構ハードだ。
でも、今年はちょっと余裕があるというか、楽しめている自分にも気づいているのだ。

明日はトータル53蔵目の取材。
50蔵見てもまだまだわからないことばかりだけど、それでもだいぶんバカみたいな質問はしなくなったし、何よりも相手が信頼して私に話してくれているのが伝わる。
明日の取材もいい出会いがたくさんあるといいな。

そして、再来週は北海道、翌週は和歌山と続く。
東北か九州のどちらかも続けていくことになる。
年末までしっかり走り抜けよう。