月と歩いた。

月の満ち欠けのように、毎日ぼちぼちと歩く私。
明日はもう少し、先へ。

営業ツール

2017-11-11 | 想い
先日の私のブログ(お墨付き)を読んだ夫が「かおりはこういう文章を匿名じゃなく実名で書く時期にきていると思うよ」とメッセージを送ってきた。
それは、「このブログで」という意味ではなく、きちんと自分の仕事の実績や、今後の仕事につながるようなことは実名で書いてアピールしていくべきだ、ということ。

もう半年以上前からそのことは考えていて、いつの間にかフェードアウトしてしまった酒関連のもう一つのブログを、今度はきちんと実名で、ちゃんと仕事に結びつくような「営業ツール」として書いていきたいと思っているのだが、今はなかなか時間がなくて、そこまでたどり着いていないという状態。
それで、最近はとりあえずの手段として、酒蔵取材やお酒関連のことはフェイスブックで発信するように心がけている。
(正直、今年に入ってからフェイスブックもほぼ開いていなかった・・・。もう飽きた・・・。この1ヶ月くらいはたまに更新するよう頑張ってみたものの、すでにそれもあやしくなってきている・・・)

やっぱり私は「発信すること」に向いていないのだな、と思う。
SNSというのは、何らかを発信したい人と、何らかの情報を得たい人にとってはとてもメリットがある。
私は「ただ書きたい人」だから、書き終わって「はい、満足!」なので、わざわざ「発信しよう」と思うと筆が進まないのだ。
それで、お酒関連ブログもリニューアルできないまま放置されている・・・。

でも、つい昨日も親友がインスタで知り合った人を通じて仕事の販路を見出したということを聞き、SNSの力というのはとても偉大だと感じた。彼女がインスタをやっていなかったら、販路は見出せなかったかもしれないので。
やっぱりSNSは需要と供給のマッチングには優れている。

例えばの話、もしどこかの酒蔵が自分の蔵のことを本にしたいと思って、「日本酒 ライター」などで検索したとしても、そこでひっかからなければ、せっかくのチャンスも棒に振ってしまうことになる。
そう考えると、これから先、自分が仕事で本当に書きたいものを絞っていくのなら、やはり自分の専門分野を持って、それをアピールしていくことは欠かせない。
その営業ツールとしてお酒ブログを早くリニューアルしなくては!と思っているのだが・・・。
夫はブログだけでなく、ちゃんと自分の仕事用のホームページを持って、これまでの実績などもアピールしていくべきだという。「俺が作ってやるから。いいデザイナーに頼むし、お金も出してあげる」とまで言ってくれる。そりゃ、いいのができそうだなぁとも思う。
アピールできることが少しずつ増えてきたので、私もそろそろそういうことを真剣に考えないといけない時期なんだろうな。

そういえば、もう消滅してしまったけれど、Windows95が発売されて2年後くらいから私が作り始めた「食材と器で料理は決まる!」というホームページはすごかった。
自分の人生の集大成にしようと、ホームページビルダーでコツコツ書いていった、膨大な情報量の詰まったマニアックなホームページだった。
料理のレシピ、器コレクション、紅茶の話、ブルース、好きな寺紹介、本のレビュー、旅の話、エッセイ、仕事の話、小説まで、自分の好きなことや趣味をぎゅぎゅーっと詰め込んだホームページだった。そこに365日書き続けた日記まで加わったのだから、ものすごい情報量だった。
あの頃はブログもなかったし、情報が氾濫していなかったから、他の人のホームページも面白かった。マニアックで。
今は何かのコピペと「まとめ」ばかりでつまらない。
ネット上で交流していた人の中には「砥石」専門の人もいた。包丁をどうやったらうまく砥げるのかということを延々書かれていて。
その人の経営している飲食店へ一度行って、砥石をもらったこともあった。(たぶん今もあると思う)
あの頃も「発信する」という気持ちはなくて、ただただ自分の好きなものについて書きたくて仕方がなかった。あれは若いからできたんだろうか・・・。今の何倍も仕事をしている中で、夜中にコツコツひたすら書いていたことを思い出す。あのパワーってのはすごいな。
今もあのパワーがあれば、お酒ブログなんてすぐできそうなのに・・・。(ああ、情けない・・・)

一方、このブログ「月と歩いた。」を実名で仕事のツールとして使用する気持ちは一切ない。
いわば、ここは私が親友(=書くこと)とおしゃべりする場所のようなもの。
仕事関連の人には言えないような悩みや愚痴もある。嬉しいこともある。
書けば満足する。書けばまた明日も頑張れる。書けば、幸せになる。だから、ここはかけがえのない大事な場所だ。

でも、もし仕事関連の人が「読むかもしれない」と思った瞬間から、私はうまくおしゃべりできなくなってしまうだろう。
だから、仕事関連の人にはほぼ、このブログの存在は教えないし、検索した時に絶対に引っかからないようにも気をつけて書いている。
書いている雑誌の名前すら決して出さないのも、検索で引っかかるのが怖いからだ。実際、雑誌名だともう1人のライターさんのブログ記事が上位にいくつも上がってくる。
私はそれが怖いので、時々、エゴサーチ的に雑誌名で検索して、このブログにたどり着かないことを確認しているくらいだ。

でも、このブログでなければ、もう1人のライターさんのように、あの雑誌で書いているということはとても大きな武器になるはず。
何よりの営業ツールだ。アピールポイントだ。
お酒ブログリニューアルは、来年の目標だな・・・。