月と歩いた。

月の満ち欠けのように、毎日ぼちぼちと歩く私。
明日はもう少し、先へ。

どうしても造りたくて

2013-12-25 | 
毎年、きき酒師に対して酒蔵体験の募集がある。
実際に酒蔵へ行って、1泊2日、もしくは2泊3日で酒造りを体験する、というもの。酒蔵見学ではなく、酒造りの実習だ。
いつも「行きたいなー」と思いながらも応募することなく、競争率が高いので(先着順)、あっと言う間に締め切られていた。

しかし、今冬はついに実習に行くことに!!

募集は1つの蔵だけではなく、6、7蔵あり、自分で選ぶことができる。
私が行きたかったのは、「開運」というお酒を造っている静岡の酒造だ。募集は7名。
募集の告知をまだかまだかと毎日チェックしていて、開始した瞬間に応募した。定員に入った!
もちろん、タダではない。交通費・宿泊費も入れたら、6、7万円はかかる。それもあって去年までは躊躇していたのだが(なにせ借金まみれ)、今年は秋に仕事がどっと入ったので今は多少余裕もある。躊躇することなく申し込んだ。

でも、きっと、今年もお金がなかったとしても、夫に頼み込んでお金を借りて行かせてもらっていただろうな、と思う。
「投資よ、投資!」とか何とか言って・・・。

知識をつけたい、体験したい、もっといい取材をしたいから勉強したい・・・いろんな思いは確かにある。
でも、どうしても今回行きたかった理由は別だ。
とにかくお酒が造りたかったのだ。

秋田のある蔵で見たタンクの中のもろみが今も忘れられない。
生命の神秘と宇宙が凝縮されていた。
美しかった。
また、その蔵の空気も思い出すだけで気分が高揚する。
ピンと張り詰めていて、眩しい。そういう空気。
あの蔵で、私は本当に酒造りに魅せられてしまったのだ。
自分でどうしてもお酒を造りたい・・・。今はその思いだけだ。

来年1月、2泊3日で酒造りを体験してくる。
楽しみで仕方がない。

行動しなければ何も始まらない、ということをまた思う。
行くことで何がどう変わるのかはわからないが、少なくとも行かなければ何も変わらないことだけは確かなのだ。
今は、少しでも動いて、少しでも吸収して、少しでもいい記事が書けるようになりたい。
その思いがあるからどんどん動ける。

もっともっと酒造りと菌のことを勉強したい。