鴨着く島

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今ごろなぜ査察?

2020-07-01 21:40:30 | 災害
ニュースで耳を疑ったのはそう多くない。あの高検の検事長が緊急事態宣言下で賭けマージャンをしていたと聞いて以来だ。

WHOが中国に調査団を派遣することを表明したと昨日のニュースで報じられていたが、本当かと耳を疑ったのである。

もう1ヶ月も前だが、オーストラリアの首相が「中国に第三者機関が、新型コロナウイルス発生源の調査に入るべきだ」と言ったら、中国は猛反発し、オーストラリアからの農産物の輸入停止などをしていたではないか。

それほど調査されるのを阻止しようとしていた中国が、今回はすんなりと受け入れるらしい。

なぜもっと早く、例えば武漢のロックダウンが終了し、中国が「勝利宣言」を意気揚々と世界に向かって出した2ヶ月前にできなかったのだろうか。

しかし初動の対策が遅れたにもかかわらず「中国は完ぺきに新型コロナウイルスの蔓延を抑えている。素晴らしい」と言っていたWHOの事務局長テドロス氏の発言とあらば、遅まきながら今度の査察は本当だろう。

ただし「但し書き」がつく。中国から膨大な資金を提供されて国内経済の発展を見ているエチオピア出身のテドロス氏だからできたことだ。

彼がそう言うなら査察させてやろう――というのが中国の言い分で、その裏には「彼なら中国に不利なことは言わない、いや言わせない」との魂胆があるのは見えている。

もし仮に今度の査察で「発現地は海鮮市場でも武漢ウイルス研究所でもなく、不明である」という結論になったら、その魂胆は見え見えで、世界を敵に回すだろう。

6月も後半になって中国では今度は北京市の市場から新たな感染が広がりつつあるが、その経路は北京郊外の安新県(郡)から仕入れた食品由来だと判明したので早々とその安新県をロックダウンしたそうだ。

こういう素早い対応は一党独裁の中国だからできることだが、とにかく来週からのWHOの査察は注目に値する。