7月7日投票の東京都知事選は全国区の話題に事欠かない。
何しろ空前絶後、前代未聞の56名の立候補者があるというのだ。
このうち当たり前の候補者は半分で、残りの半分は某泡沫政党が「金(300万円)を出せば候補者にエントリーしてやる」とこの政党の候補者として本当にエントリーしたらしい。
この政党がひどいのはこれら金ヅル候補者の選挙ポスターを張りまくり、中にはえげつない写真を載せたポスターまで張る始末で、別の意味で話題が全国区になった。
何とも呆れ果てる行為だが、公職選挙法には違反していない所業だそうで、候補者としての資格を得る法定準備金を選管に収めた以上、「問題なし」だそうだ。
「金があれば何でもできる」とはとある実業家の「金言」だが、人として不評を買っては後生が悪かろう。
都知事選と同じ7月7日に投票が行われるのが鹿児島県知事選挙で、こちらはわずか3人の立候補である。
現職の候補者(男性)の他に2人が立候補したのだが、その二人は何と女性なのだ。
これはこれで前代未聞の出来事だ。
鹿児島県知事にこれまで女性がなったことはなく、また女性の立候補もなかったのである。
女性のうち一人は県議をやめ、現職よりも早く立候補を表明した。
その主たる動機は、鹿児島市の海沿いにかつてあった「ドルフィンポート」という公園施設の跡地に現職の知事が「300億円ほどかけて県立総合体育館を建設する」と言ったことに対しての異議だ。
元県議の女性候補は――ドルフィンポート跡地は桜島を間近に臨む景勝地であり、これを阻害するような建物は要らない――と言う。
それは確かに一理あるが、では県立の総合体育館をどこに建てたらいいのかについての代替案を提示していない。
私などは県立なのだから大隅地区にそれを建てたらよかろうと思うのだが、こういった案は他の候補でも全く歯牙にもかけられていないのが残念だ。
大隅の鹿屋地区なら何の問題もなく広大な土地に、体育館だろうが何だろうが立派なのが建つだろうに。
仮に全国からのアスリートを集める大会が行われても、鹿児島空港からは1時間余りの距離で、これは空港から鹿児島市への距離とほぼ変わらない。
現職の男性知事は元県議の女性候補がさっそうと現れて、ちょっと度肝を抜かれたようだが、もう一人反原発を掲げる女性候補が出たことで、「女性票が割れる」と安堵したかもしれない。
いずれにしても6月20日に始まった県知事の選挙戦も7月7日には新しい鹿児島県知事が決まる。東京都知事も決まる。
(※訂正=7月9日)
鹿児島県知事選挙で、今回女性(2名)が立候補したのは初めてで「前代未聞」と書いたが、今朝(7月9日)の南日本新聞によると四年前の前回にも2名の女性が立候補していた。また4回前の2008年の時に初めて女性1名が立候補していた。
正確には2008年の時点で「前代未聞、初の女性候補が立つ」だった。ここに訂正しておきたい。
ただし、前回は7名が立候補したうちの2名、2008年のは2名の立候補のうちの1名で、今回のように3名のうち2名が女性と男性候補を上回ったのは初めてである。
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