鴨着く島

大隅の風土と歴史を紹介していきます

迷走台風12号

2018-07-30 17:47:09 | おおすみの風景

 こんな台風は経験したことがない!

 小学生4年生のころだったか、伊勢湾台風というのがあって、それが東京まで足を伸ばしてきたことがあった。

 真昼間に台風の目に入り、それまで強風と雨が降り続いていたのが急に止んで空の真ん中に青空が見えた。

 これには子供心にもびっくり仰天したものだ。

 それ以来、夏から秋にかけての台風をもう60年近く見続けてきたが、今度の台風12号にはさらに驚かされた。

 何しろ、関東のはるか南の海上で発生した台風ならこれまでは黒潮の流れに乗って北東へ進んでいくのが当然だったのだが、何と突然西北に向きを変えて黒潮の流れに逆らうように東海地方に向かい、とうとう三重県の伊勢市付近に上陸したのだ。

 しかも上陸後はそのままほぼ真西へ、奈良県から大阪、兵庫、岡山、広島…と直進し、最後は福岡県豊前市当たりに再上陸した。

 ここまででもかってない未曾有の事態なのに、さらに九州を抜けてそのまま西の東シナ海方面へ進むかと思いきや、今度は対馬海流に逆らって南へ、ちょうど甑島を通過して薩摩半島の海岸沿いに屋久島あたりまで南下した。

 幸い台風の勢力は強くはなく、通過した地域で死傷者はなかった。

 台風は30日午後6時現在、屋久島の南から屋久島種子島を包み込むように反時計回りに回ったあと、南シナ海へと進むようだ。

 何とも不可解な台風だ。


2018敬愛園夏祭り

2018-07-26 09:01:43 | おおすみの風景

 昨日の25日、旧ハンセン氏病療養施設「星塚敬愛園」で恒例の夏祭りがあり、後半部に当たる歌謡ショーを見に行った。

 夕方家を出たときはとても暑かったが、若干の曇り空になったので屋外でのショーを見物するにはまずまずの天候となった。

 持参したうちわの出番もそれほどなく、7時には歌謡ショーが始まり、生ビールがさらにおいしくなった。

 1時間半のショータイムのうち前半は鹿児島県姶良市蒲生町出身の西田あい。

 自己紹介によると客室乗務員を目指していたが、英語の勉強に留学したニュージーランドでみんなの前で歌を披露したところ拍手喝さいを浴び、気持ちのどこかに在った歌手という目標に転向し、帰国してから何かのつてだったと思うが、平尾昌晃門下に入ったという。

 「雨おんな」が持ち歌ではややヒットした曲で、これを歌った後、今度は「昭和歌謡」を5曲くらい披露した。

 中で面白かったのが、鹿児島弁で歌ったテレサテンの「つぐない」だった。当方は鹿児島弁領域の出身ではないので、普段の会話にはついていけないが、歌なのでテンポがゆっくりとしており、ほぼ理解できた。これは老健などで披露したら喝采請け合いだろう。

 後半は大御所の千昌夫。

 さすがに舞台慣れしていて、自己紹介から歌の紹介からすべてテンポ・間合いがよい。

 おなじみの北国の春、星影のワルツ、夕焼け空、津軽平野などを歌い、意外だったのは「やいま」だった。

 歌の紹介で、「自治会の副会長さんが沖縄出身ということで歌いますよ」と言っていたが、これも千昌夫の持ち歌だったということを初めて知った。

 「やいま」は八重山諸島のことで、宮城まもるというシンガーソングライターの歌だが、宮城が千に譲ったのか(その辺の契約はよく知らないが)。

 宮城まもる本人のキーよりは低く設定してあったが、東北人が歌うと沖縄弁に雰囲気が似てくるようだ。縄文人つながりかもしれない。

 最後は西田あいも舞台に上がってフィナーレを迎えた。

 

 8時半からは20分間ほど打ち上げ花火があり、夏祭りは終わった。