140億年の孤独

日々感じたこと、考えたことを記録したものです。

植物と寿命

2009-04-14 06:48:30 | 科学
動物と同じように植物にもいろいろな種類がある。
小さいものは植物プランクトン。
1年しか寿命のないものは1年草。
寿命が長いものもいる。千年杉・千年桜・メタセコイアなど・・・
これらの植物はどうしてそんなに長く生き続けることができるのだろうか?

動物が長く生き続けることができたら個体数が増えるが、
えさの量が一定であれば増えた個体数を維持できない。
むしろ増えすぎた動物がえさを食い尽くし、飢えによって個体数が減少する。
そのようにしてちょうど良い動物の数とえさの量が決まる。

一方、植物が長く行き続けて個体数が増えても
植物はえさを必要としないので動物のように個体数が減少することはない。
植物は光合成により、自ら必要なエネルギーを作り出すことができるのだ。
だから植物の増加を止める要因は特にないのかもしれない。

ずっと昔、生命がまだ単純な形態であった頃、
大量発生したシアノバクテリアが途方もない量の光合成を行った。
光合成は水と二酸化炭素と太陽光から酸素とエネルギーを得る化学反応である。
その結果、地球の大気は酸素が豊富な組成となった。
そして大気上空の酸素はオゾンとなり、
地表への紫外線の放射を食い止めることができるようになった。
まだ、陸上動物が登場する前のずっと昔の話だ。
ちょっと話がそれたな。

植物の寿命が長いと言っても長生きする植物とは言われない。
また、意識が戻らなくなった人を植物人間と呼んだりする。
意識のないもの、そもそも地表に這いつくばって移動することができないものを
私たちは「生きている」とみなしていないのだ。
もっと自律的な活動を「生きている」と考えているのだ。

人が大地に根を張り光合成が行えるようになったら長生きできるだろうか?
でも動けないって寂しいだろうね。
一生そこにいて出会いもないのだろうね。