昭和少年漂流記

破壊、建設、発展と、大きく揺れ動いた昭和という時代。大きな波の中を漂流した少年たちの、いくつかの物語。

第一章:親父への旅   最愛の人との再会 ④

2010年10月26日 | 日記
9月15日。午前10時からの法事に、僕は20分遅れで駆けつけた。医光寺の若い住職の読経は、もう始まっていた。医光寺は、雪舟の庭園で有名な臨済宗のお寺。親父とも浅からぬ因縁がある。 親父は臨済宗のお寺で育てられた男。再婚にあたって結婚式を挙げたのは、医光寺だった。僕も出席し、一緒に三々九度を上げさせられたのを憶えている。 そして、高校入学と同時に越してきたのが医光寺の近く。檀家になったということ . . . 本文を読む