昭和少年漂流記

破壊、建設、発展と、大きく揺れ動いた昭和という時代。大きな波の中を漂流した少年たちの、いくつかの物語。

第一章:親父への旅   10か月後の再発。 ③

2010年10月20日 | 日記
5月、連休が明けた7日。僕は午後の便で帰省した。 ぼくは機中でずっと、親父がこの世からいなくなる、僕より先にいなくなる、と思うと涙が止まらなくなった中学2年生の秋を、思い出そうとしていた。あの時の心の動きは遂に思い出せなかったが、悲しさの片鱗は蘇っていた。 空港から病院に直行。階段を上がっていくと、あの少女の悲しさが蘇てきた。二つの悲しさが重なり、僕の中で親父の死は今すぐそこにあるもののように . . . 本文を読む