昭和少年漂流記

破壊、建設、発展と、大きく揺れ動いた昭和という時代。大きな波の中を漂流した少年たちの、いくつかの物語。

第一章:親父への旅   癌との共生へ。 ②

2010年10月22日 | 日記
それから僕はほとんど毎月帰省し、制癌剤注入のために入院している親父に会いに行った。 その度に親父は、「もうええで。止めようや」と言った。“クウォリティ・オブ・ライフ”という言葉を使うことも多くなっていった。 事実、制癌剤治療が親父に与えるダメージは、僕の想像をはるかに超えていた。6月12日、親父が79歳になった一週間後の第1回目の注入の時。40度を超える高熱が2日続き、 . . . 本文を読む