昭和少年漂流記

破壊、建設、発展と、大きく揺れ動いた昭和という時代。大きな波の中を漂流した少年たちの、いくつかの物語。

昭和少年漂流記:第五章“パワーストーン” ……42

2014年11月20日 | 日記
第42回   「兵藤さんて、あの、安達ちゃんの……」 めぐみが高山を見上げる。 「そう!一昨日電話もらってね」 高山は、めぐみに目配せし、全員を見回す。 「10時過ぎだったかなあ、携帯が鳴ってさ。出ると、小さな声で“兵藤ですけど”って。……咄嗟に思ったのは、安達ちゃん死んじゃったのかな?だったんだ . . . 本文を読む

昭和少年漂流記:第五章“パワーストーン” ……41

2014年11月04日 | 日記
第41回   入り口のパーテイションの陰から顔だけ覗かせためぐみの表情に、最初に大きな変化を感じ取ったのはあゆみだった。 「あら、めぐみちゃん、なんか急に若くなったわねえ」 その声に全員が注視する中、ゆっくりとめぐみが全身を現す。 「お~~~!」 驚きの声を上げたのは竹沼。声も出ないまま、上から下へ、下から上へとめぐみの姿に見入っていたのは田端だった。高山は微笑み、大賀たちは . . . 本文を読む