俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

10月30日(日)

2011-10-30 14:26:29 | Weblog
★草を出て草へ飛びけりきりぎりす  正子
原っぱへ出ると必ずこの光景がみられます。草から草へと身を隠すきりぎりすです。子どもがいれば追っかけるんだろうなと、思いながら見ていたりします。(祝 恵子)

○今日の俳句
おしゃべりの後に摘みけり赤のまま/祝 恵子
おしゃべりに夢中になったあと、ふっと足元を見ると赤のままが咲いている。思わず摘み取りたくなるなつかしさ。自分に帰るほんの小さな時間。

○みずひき草
 みずひきの朱が試験期の図書館に  正子

みずひき草は、俳句を作るようになって、自然に知った花だと思う。上のみずひきの句は、大学生のときの句だが、図書館にさりげなく活けてあった。大学構内のどこかにあるのを司書の方が摘んできたのかもしれない。砥部の家の庭にも植えたのか、自然に生えたのかわからない形で、初秋のころから赤い糸を引くように咲いた。みずひき草が咲くと、やはり活けたくなって、切り取って玄関に活けた。みずひき草は、「澄んだ空気」とよく似合う。だから、空気と似合うように活けて自己満足する。
みずひき草には赤だけでなく、白い「銀みずひき」というのもある。蕾のときは、白さがよくわからないが、先日は、買い物の途中で、あの細いみずひきが満開になっているのを見た。それだけで済ますにはもったいないので、家に帰りカメラを持って出掛けた。小さな泡の粒粒が空気に浮かんでいるように見えたが、これもきれいだ。

◇生活する花たち「貴舟菊・山茶花・ピラカンサ」(横浜日吉本町)



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