俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

10月7日(金)

2011-10-07 13:22:13 | Weblog
  バイブリー
★水澄んで白鳥ふうわり流れくる  正子
師が旅をされたイギリス・バイブリーは世界一美しい村と言われ、古い石造りの町並みが保存されています。写真を拝見すると独特の雰囲気があり、ため息が出るほどの素晴しさです。澄んだ川の流れには白鳥がふうわりと浮かんで、時間がゆっくりと静かに流れているように感じました。 (津本けい)

○今日の俳句
★暁の雲間を高く雁渡る/津本けい
暁の雲間それ自体も美しく詩情があるが、「高く」がはいったので、さらに景色が広がり、雁渡る空のよい叙情が出た。(高橋正子)

○みずひき草

 みずひきの朱が試験期の図書館に  正子

みずひき草は、俳句を作るようになって、自然に知った花だと思う。上のみずひきの句は、大学生のときの句だが、図書館にさりげなく活けてあった。大学構内のどこかにあるのを司書の方が摘んできたのかもしれない。砥部の家の庭にも植えたのか、自然に生えたのかわからない形で、初秋のころから赤い糸を引くように咲いた。みずひき草が咲くと、やはり活けたくなって、切り取って玄関に活けた。みずひき草は、「澄んだ空気」とよく似合う。だから、空気と似合うように活けて自己満足する。
みずひき草には赤だけでなく、白い「銀みずひき」というのもある。蕾のときは、白さがよくわからないが、先日は、買い物の途中で、あの細いみずひきが満開になっているのを見た。それだけで済ますにはもったいないので、家に帰りカメラを持って出掛けた。小さな泡の粒粒が空気に浮かんでいるように見えたが、これもきれいだ。

◇生活する花たち「金木犀・銀木犀・銀水引」(横浜日吉本町)

コメント (1)
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