釣船 開進丸(鯛ラバ、ジギング、一つテンヤ)

釣れる日もあれば、釣れない日もある。楽しかったり、悔しかったり「船釣り」の一時を過ごしてみませんか。

4月22日 35分の激闘に完敗

2016年04月22日 | 日記
昨日の雨降りから、一時的だが天候回復。

脇坂さんと、船着き場で「風が出そうだね。どうしようか」と相談。

まだ、少しウネリが残っているし、時折吹いてくる南西の風が気になるし…。

「昼から、風が出なければ出てみるよ」

「一人で出船はダメですよ。私も行きますよ」

と言うことで一時帰宅。

自宅にいると、別のお客様から「今、日南にいます。船に遊びに行きます」と、連絡が来た。

大急ぎ、船着き場に行き待っていると、同級生の高村さんもやって来た。

結局3人で、12時過ぎまで釣り談義。

高村さんは「あのコースを流していくと、最近はボーズがないよ」と嬉しそう。

もう一人のお客様は、「明日の午後から来ても良いですか」と午後便を予約。

ただし、仕事の都合で2時過ぎからの出船となった。

釣り談義も終わり、海の状況を確認すると風もなく、波も思ったほど出ていない。

脇坂さんに連絡して、1時前に出船。

途中は南東からのウネリが、長い波長で寄せていたが、気になるほどではない。

15ノットくらいで、水深70メートルのポイントを目指す。

船の魚探には、次々とベイトボールが映し出されるが、それらは全て無視して行く。

ポイントに到着。

「ほら、ベイトが映し出されているよ。ここから始めよう」

直ぐに、脇坂さんがジグを落としていく。

大物狙いの、頑丈なタックルだ。

「ベイトが、一定していないよ。上に行ったり、底アタリに集まったりしている。

 何かがいると思うよ。ベイトが逃げ回っているように感じる」

2流し目に入っても、ベイトが上に行ったり、底に集まったりと動いている。

改めて、ベイトの動きを脇坂さんに伝えると

「来た!来たよ!」



底から5~6回しゃくり上げたところで、大きなアタリが来た。

メジャークラフトの6+のジギング竿が大きく曲がっている。

3度4度とアワセを入れて、魚を浮かしに掛かる。

長期戦を覚悟し、船の流される方向に別の船がいないか確認した時。

「あっ!外れた」

針外れだ。3/0のシャウトの針が外れた。

口切れかも知れない。

「くそっー。この前の引きと似ていた。奴だったかも知れない」

脇坂さんが口惜しさを堪えながら、針を確認している。

「針を変える6/0にする。7/0はまだ来ていないから、今持っている最も大きな針にする」

これが、3流し目の激闘に繋がる。

「船を元に戻すよ。ベイトも状況は変わらないよ」

ゆっくりと、船が北西に流される中、ゆっくりと時に速く、リズムを取りながらジグをしゃくり上げていく。

魚探に映る船の位置が、沈み瀬の掛け下がりの処に来た時、そいつは来た。

「来た!来たぞ!」

15~16回くらいしゃくり上げたところで、竿が大きく3段引きみたいにアタリを捉えた。

脇坂さんが、強くしっかりとアワセを入れた。

魚が反転して走り出した時と、脇坂さんのアワセが入ったときが同時だった。

バキッと音を立てて、竿先が折れた。



「あっー!」思わず、私の口から悲鳴にも似た声が挙がった。

それでも構わず相手は海底目掛けて、ズンズンと強力で走っていく。



ラインがドンドン出ていく。

「止まらん。ドラッグを締めても止まらん」



シマノのステラ8000番からラインがドンドン引き出されていく。

手でリールを押さえて、どうにか相手の走りを留める。

今度は海底を這うようにゆっくりと、重々しく泳ぎだした。

脇坂さんの額から、玉のような汗がしたたり落ちる。

「頑張れ!何とか浮かせ」

歯を食いしばって、少しずつ浮かしに掛かる。

10メートル、15メートルと、少しずつラインを回収していくが、相手も直ぐに反撃する。

ジジーとまたしてもラインが出ていく。

「船長変わって!」

20分以上の格闘で、腕もパンパンに成っているみたいだ。

今度は、私が変わって対峙する。



ググッググッと、強い力で引っ張られる。

相手が走ると、腰が浮き上がる。

「くそっ、リールが巻けない」

少し巻き取ると、倍以上引き出される。

「うわっ、止まらんど」

腕にも、腰にも力が入り、歯を食いしばる分、顎も疲れる。

再び、脇坂さんに交代。

何とか浮かしに掛かるが、相手の力は尋常ではない強さだ。

PE3号が、リーダーの結び目の処から切れた。

「あっー、また、あいつにやられた」

「くそっー、やられた」

口惜しさの余り、叫んでしまった。

35分か、それ以上の激闘。

相手が、まだまだ上だったと言うことだ。

口惜しくて溜まらないが、切られたものは性が無い。

「脇坂さん、ここは口惜しいけど次まで空けよう。ポイントを変えよう」

次のポイントに行くが、脱力した感覚のままだ。

そんな中、私に67㎝、3.7㎏の真鯛が来た。



これは、素直に喜ぼうと写真をパチリ。

「次にはもっと強力な、あいつ対策を考えて再度トライしようや。来る来んかは分からんけど頑張ろう」

やるだけの事は、やったつもりだ。

負けたけど、何処かすっきりとした気持ちもあった。