釣船 開進丸(鯛ラバ、ジギング、一つテンヤ)

釣れる日もあれば、釣れない日もある。楽しかったり、悔しかったり「船釣り」の一時を過ごしてみませんか。

7月31日 風が吹かなければ…

2016年07月31日 | 日記
大島から水島にかけてのサラシ場で、キャスティングから始める予定だった。

「サラシが小さいですね」

「イマイチですね」

今日のお客様の服部さん、関屋さんと悩んでしまう。

「ジギングに行きましょう」

水島周辺でジギングで、可能性のあるポイントに船首を向ける。

沖合に見える雨雲がどの方向に動くのかで、この先はいるポイントを決めたいと思っている。

「潮はどうですか」

「潮が軽いです」と関屋さん。

「ジグが抜ける感じですね」と服部さん。

「ポイントを変えましょう」

昨日からの北東の風と波が気になるが、深場に行ってみることにした。

途中で、関屋さんがナブラを見つけ、直ぐに追いかけたが船の向きを変えた頃には消えていた。

目指すポイントには、瀬周りにベイトが柱状に立ち上がっている。

潮は、南に向かう下り潮。

ゆっくりと流していくと、服部さんにアタリが来た。



小気味よい引きを見せている。

「走りますね」

「鯛だと思います」



上がってきたのは、2キロクラスの真鯛。

幸先良い1枚で、服部さんの調子が上がる。

次の当たりも直ぐに来た。



しかし、これは本命ではなくニベだった。

「ニベってどうすれば美味しい食べ方が出来ますか」

「私は、3枚に降ろして、切り身を塩に漬けて、塩干しにします」

ちょっとした魚料理講習会になった。

次の当たりも、服部さんに来た。



下潮が少し動き出したこともあり、ラインが出ているため巻き取りに時間が掛かる。

ゆっくりと巻き上げてきたのは、2キロクラスの真鯛。



徐々に上がってきた調子に、関屋さんもこれからと竿を持つ手に力が入る。

しかし、北東の風が段々強くなり、波も高くなってきた。

仕掛けも流されるようになり、釣りづらい状況になってきた。

「ポイントを移動しましょう」

水島方面に移動する。

此処では、ベイトを探してポイントを決める。

関屋さんと服部さんに、ほぼ同時ににアタリが来た。



服部さんの獲物は鰺だった。

関屋さんが、力強く巻き上げた獲物は太刀魚。



ポイントを移動して、関屋さん服部さんにアタリが来るのだが、途中で針が外れるのが多い。

「鰺やないだろうか」

魚探にも、それらしき魚影が、もの凄い数で映し出されている。

そんな話をして良いたら、関屋さんにアタリが来た。



竿が大きく曲がり、挽きも強そうだ。

ゆっくりと時間をかけて巻き上げる。

一瞬、青物を想像させる引きだ。

しかし、上がってきたのは、ビール瓶くらいの丸々と太った鯖だった。

この鯖を最後に、アタリが遠のいた。

「潮が途中から、軽くなる」

「潮が下の方は、スカスカな感じになっている」

潮全体が動いていないようだ。

船が風に押される分が、糸の出になっているみたいだ。

「この潮では、釣果は望み薄ですね」

北東の風も強くなってきたこともあり、切り上げて帰港した。

7月30日 動かない潮、動き出す潮

2016年07月30日 | 日記


思わぬ処で、鯛が連続ヒットした。


「おはようございます」

「ここに来る途中の道路が雨でぬれていました」

東の空には雨雲が掛かり、風は東風が吹いていた。

「今日の予定しているポイントには、行けないかもしれません」

「別なポイントで、風と波の様子を見ようと思います」

今日のお客様の塩田さんと右田さんに一通りの説明をする。

裸バエ付近に来ると、南東からのウネリと東風で、波が高くなり始めていた。

「此処は、いつも波が立ちますね」

本格的に時化始める前に、少しでも可能性のあるところで竿を出したい。

東風に向かって、船を走らせる。

ポイントに入り、直ぐにベイトを確認する。

「普段のようなベイトがいないですね。でも、時々は写りますので暫くやってみましょう」

潮は、緩い下り潮が流れている。

仕掛けも、ほぼ真っ直ぐに落ちていく。

最初のアタリは塩田さんに来た。



良型の鰺が来た。

右田さんにもアタリが来た。



これも良型の鰺が来た。

出足は、40センチ近い鰺が来て、まずますのスタートになった。

塩田さんには、イトヨリ鯛が、右田さんには鰺が続けてきた。





「んっ…今度のは少し引きが違う」

右田さんが、釣り上げたのは良型のイサキ。



「美味しいイサキが釣れた。楽しいね」

と、笑顔が続く。

しかし、この頃から潮が動かなくなり、時に0.1ノットと表示されることも多くなった。

それに呼応するかのように、ベイトが殆ど映し出されなくなり、アタリも段々と遠のいてきた。

おまけに、あろう事か船の周りをハンマーヘッドが背鰭を見せて、泳ぎ回りだした。

「嬉しくない客が来ましたね。他にも居るかもしれませんね。移動しましょう」

ポイントを移動するが、どのポイントに行くにも、高くなった波とウネリを越えるので、白波が被って来る。

なかなか、ベイトの姿も見つからない。

「少し、ベイトを探します」

これまで行っていない、海域に船首を向けて、魚探で海底の様子を見ながらあっちへ行ったり、こっちへ来たりする。

すると、海底のわずかに変化したところに、漸くベイト柱が表れた。

「余り長い時間は此処にいられないと思います。北東からの白波が大きくなってきました」

1流しか、良くて2流しくらいしか出来ない、と思い竿を出す。

この頃から、下潮の流れに変化が出始めた。

「少し、下潮が行きだしました」

その下潮の変化が、直ぐに釣果に結びついた。

塩田さんにガンゾウヒラメ、大きなアラカブ、右田さんに良型の鰺が連続した。



「後は、鯛が来ないかな」

その呟きが、形となって表れた。

塩田さんが小さなアタリを捕らえた。

「アラカブか、もしかしたらエソかな…」

そう言いながら、ラインを巻き上げようとした時、針掛かりした獲物が走り出した。

北に向かって流れ始めた下潮に乗って走る獲物は、なかなか止まらない。



「ゆっくりと時間をかけて取りましょう」

少しずつラインを巻き上げていくと、大きな真鯛が姿を見せた。

「デカイ!」



75センチ、4.5キロの見事な真鯛だ。

「良かった。こんな大きな真鯛が来るとは思わなかった」

塩田さんの飛び切りの笑顔が、すばらしい。

それを見て、元気の出てきた右田さんにもアタリが来た。



竿先を叩くアタリだ。

「多分、鯛です」



ゆっくりとラインを巻き上げると、真鯛の姿が見えてきた。

上がってきたのは2キロクラスの真鯛。



塩田さん、右田さんと連続ヒットになった。



魚探でベイト探しをして、初めて流したポイントで真鯛が連続する。

にんなに嬉しいことはない。

「厳しい波ですけど、最後にもう一流ししましょう」

塩田さんに良型の鰺、右田さんに良型の鯖が来た。



この頃には、船が大きく上下するくらいの波になっていた。

「移動します」

後ろからの波に気を付けて、波が少しでも静かなところに移動する。

その途中で、最近気になっているポイントの傍を通った。

「ベイトがいますよ。やってみませんか」

お二人が、竿を出して海底付近を探っているが、下潮が速くなっているようだ。

「下潮が速くなってますね。上はそんなに早くないのに、着底が取りづらくなってます」

そんな状況の中、塩田さんにアタリが来た。

「鯛だと思います」

上がってきたのは、2キロクラスの真鯛。



「此処で、釣果が出てくれば、これからが楽しみです」

ベイトも増えてきているし、夏本番に向けて楽しみが増えそうだ。

そんな嬉しさを感じながらも、一方で強い東風と高くなってきた波に今日の釣りは切り上げることにした。

「鯛が釣れて良かったですね」

お二人の笑顔も嬉しい。

波に揺られながら、帰港した。


7月29日 青い海、高い波、強い東風

2016年07月29日 | 日記
「おはようございます」

船着け場で、原さんと朝の挨拶する。

早朝の船着き場では、既に東風が吹いていた。

「波が出ているかもしれませんね。裸バエアタリで様子を見ましょう」

原さんと原さんのお友達を乗せ、出船。

裸バエアタリに来ると、やはり東風が吹いていて、波も少しずつ高く成りつつある。

「キャスティングに行きましょう。その後で、鯛ラバ、ジギングに行きましょう」

大島内場を抜け、水島方面に船首を向ける。

水島では、やや小さいがサラシが出来ている。

原さんが、船首に立ちサラシに向けて、キャスティング。



シーバスがヒットしてこないかな、と期待するがなかなかアタリが来ない。

色々な方向にキャストして、サラシの中を探るが、シーバスは反応してこなかった。

「ジギングに行きましょうか」

水島の北側を通り、大島東沖のポイントへと向かう。

東風も気になるが、白波が立つほどではない。

ポイントに入ると、直ぐにベイトの状況を確認する。

海底から少し浮き上がって、何本も柱状に立ち上がっている。

「ベイトが良い感じで映し出されていますよ」

直ぐに、原さんがジグを投入。

潮の流れは、そんなに速くは無く、ほぼ真下にジグが落ちていく。

ワンピッチで、しゃくっていく。

原さんの竿が、海面に突き刺さるように曲がった。



針掛かりした獲物が、何度も海底の沈み瀬目掛けて、逃げようとする。

その走りに耐えて、原さんが少しずつラインを巻き上げていく。

やがて、海中にその姿が見えてきた。

「鯛だ。青物と思ったけど鯛だった」



手に掲げた鯛は、68.5センチの大物だ。

原さんのお友達も「大きいね」と祝福。

生け簀に入れて、直ぐにジグを落としていく。

すると、直ぐにアタリが来た。

でも、原さんが不思議な表情をしている。

何度も竿先を確認しながら、船上に引き上げたのは太刀魚。



「珍しいですね」

「そうですね。この時期に太刀魚は珍しいですね」

銀色に光る魚体が美しい魚だ。

この後も、アタリは続き、良型のカマスを2匹追加。

何度か針に乗らずに、バイトだけというアタリもあった。

何カ所か、ポイントを変えて竿を降り続けたが、東風が強くなり、白波も立ち始めた。

これ以上、釣りを続けるのは、難しい状況になってきた。

「船長、帰りましょうか」

原さんからの一言で、帰港することにした。

7月28日 出足は雨模様

2016年07月28日 | 日記
朝起きて、東の空に真っ黒の雨雲が掛かっている。

船に向かう頃には、雨も降り始めていた。

「波が出ていなければ良いのだが…」

横山さんからも、ラインで連絡が来たが、兎に角出てみることにした。

「雨は、上がるでしょう」

長代さんも合羽を着て、準備は完了。

ポイントを目指して走る頃には、薄日も差し始めてきた。

ポイントの潮は、これまでと違って透明感のある、青い海になっている。

「流れは0.6ノット前後です。ベイトも魚探には出ています。瀬の上です」

長代さんと横山さんが一斉に鯛ラバを投入していく。

しかし、此処でいきなり横山さんの仕掛けにトラブル発生。

私も、協力して仕掛けの作り直しをする。

仕掛けの作り直しが終わった頃、長代さんがタモ入れしている。

「あっ、すいません。気がつきませんでした」



朝一番に長代さんが釣り上げたのは、1キロクラスの真鯛。

祝福するかのように、朝日に反射して虹が架かっている。

横山さんにも、アタリが来た。



根魚のアラカブが来た。

「一匹釣れて、これで気持ちよく釣りが出来る」

すると、直ぐに次のアタリが来た。



上がってきたのは、良型の鰺。

40センチ近くはありそうだ。

長代さんにもアタリが来ている。



これも、横山さんと同じく、良型の鰺だ。

瀬の周りに船が入ると、鰺が当たってくるようだ。

横山さん、長代さんにアタリが来るが、途中で針が外れるようだ。

そんな中、長代さんが強いアタリを捕らえ、ドラッグ音が響く。



ゆっくりと巻き上げた先には、3匹の大きな鰺が掛かっていた。

1匹は、45センチを優に超しているように見える。



良い型の鰺が上がっているのだが、徐々に東風が強くなり始めた。

風に船が押されて、ラインが可成り出ているようだ。

「ちょっと、ポイントを移動しましょう」

水深が少し浅くなる、瀬の駆け上がりになっているところに移動する。

沈み瀬の駆け上がりに沿うように、船が流されていく。

その一流し目に、長代さんにアタリが来た。

竿が大きく曲がっている。

今日一番のアタリのようだ。



ラインが引き出され、竿先を力強く叩くアタリ。

「真鯛が来たようですね」



上がってきたのは、寄港後に検量では、68センチ3.7キロの見事な真鯛。

釣れて直ぐに検量すれば、70センチを超していたかもしれない。

長代さんが鯛を掲げる姿も、重量感を感じる。

横山さんにも、アタリが来た。



慌てず、ゆっくりと巻き上げていく。

上がってきたのは、小型の真鯛。



「小さいけど、真鯛が来て良かった」

この後、アタリが遠のいたこともあり、ポイントを移動する。

「あれは雨ですかね」

横山さんが、東方向の海上をみて、教えていただいた。

水平線に大きな雨雲が、こちらに向かって流れてくるのが見える。

「雨に降られるのは嫌ですね」

心残りではあるが、帰港することにした。

7月27日 潮が変わった。上り調子(午後の部)

2016年07月27日 | 日記
午前の部の温水さん親子を見送って、今度は午後の部のSさんとポイントを目指す。

「潮の色が、良くなりましたよ。午前は鯛やハガツオが釣れましたよ」

「期待がもてますね」

「昨日までの、二枚潮も消えてます」

午前中の状況を説明していると、目指すポイントに到着。

「ほんとだ。潮が良くなっている」

Sさんもこの潮変わりに嬉しそうだ。

船を止めると、直ぐにジグを落としていく。

すると一投目からアタリが来た。



上がってきたのは、塩焼きサイズの真鯛だった。

二投目にも、直ぐにアタリが来たが針が外れた。

「良い型の鯛だったと思う」

ちょっと残念そうだ。

「気分転換に、暫くポイントを変えましょう」

このポイント移動が、思わぬ“入れ食い”に出会うことになる。

「瀬周りに、ベイトの反応がありますよ。底べったりではなく、立ち上がっています」

すると、一投目からイサキが来た。



「おおっ、良い型のイサキが来た。良い感じになってきた」

二投目、三投目とイサキが続けて当たってくる。

「今日はイサキ日和だ」

Sさんも笑顔で、釣り上げている。

船が流れていくと、今度は40センチクラスの鰺がヒットし始めた。



これも、一投毎に当たってくる。

それも、上がってくる鰺の殆どが40センチを超している大鰺だ。

「鯛も良いけど、今は鰺が家族には喜ばれる」

と、Sさんも笑顔で釣り上げている。

私も、時折竿を出して、鰺やイサキを釣り上げた。

やっぱり、釣果があると心から嬉しい。

調子が出てきたところで、私に強いアタリが来た。

ドラッグ音が鳴り、ラインが出ていく。

「青物、カンパチかもしれない」

慎重にやり取りをしていたら、竿が元に戻った。

「逃げられた。針はずれ…」

と、思ったら針が延びていた。



針が延びたのは、初めての経験かもしれない。

「悔しい。本当に悔しい…」

その後も、Sさんは鰺を順調に釣り上げている。



「大分、釣りましたね」

「最後に、もう一カ所行きましょう」

船を走らせ。残り30分の勝負とジグを落としていく。

いきなり、私にアタリが来た。

魚探を見ていた時だっただけに、慌ててしまった。

やり取りする暇もなく、3号のラインが切られた。

「沈み瀬に当たったのかな…」

最後の最後で、大バラシをやってしまった。

「宿題が残りましたね」

Sさんと話をしながら、今日1日の釣りを終えた。