平成最後の釣りは、トリプルヒットで締める。
堀部さんにアタリが来た。
続けて、清水さん、内田さんにもアタリが来た。
それぞれに大物がヒットして、大きく竿が撓る。
内田さんの獲物は、特に大物のようだ。
大物とのやり取りに、皆さん、歯を食いしばって強い引きに耐えている。
「浮いてきた」
清水さんの獲物が、最初に姿を見せそうだ。
「もう少しで浮いてきます」
71センチ、3.2キロのニベが姿を見せた。
「ニベやった」
無事タモ入れして、獲物を船に引き上げる。
堀部さんと内田さんの獲物は、なかなか浮いてこない。
浮いてこないどころか、内田さんの獲物はドラッグ音を鳴らして、ラインをドンドン引き出している。
堀部さんの獲物は、真下に突っ込んでいる。
船が動かせない。
「内田さん、何とか頑張って巻き取ってください」
内田さんが、苦悶の表情で頑張っている。
「ラインが無くなる」
獲物の大きさは、10キロを超した大物のようだ。
5メートル巻き上げては、10メートル以上走られる。
「リールが巻けない」
「もしかしたら、15キロ以上有る獲物かも知れない」
張り詰めた緊張感が、何とも言えない。
竿を引き抜くように、相手を引き寄せようとした。
「あっ…」
リーダーが切られた。
見守っていた、誰もが言葉を発することが出来ないくらいの口惜しさだ。
「堀部さん、頑張ってね」
口惜しさを乗り越えて、内田さんは堀部さんの応援に回る。
内田さん、清水さんの応援を受けて、堀部さんが歯を食いしばってラインを巻き上げる。
堀部さんの獲物が何とか浮いてきた。
93センチ、8.8キロの、見事なブリが姿を見せた。
無事にタモ入れして、堀部さんと祝福の握手。
鯛ラバの仕掛けで、ドラッグ調整を緩めにして、相手有利のやり取りを粘り抜いた。
平成最後のトリプルヒットは、大喜びとやり取りに疲れた口惜しさが入り交じった。
獲物を手にした楽しさと逃げられた口惜しさ、釣りの醍醐味だろう。
北東のウネリが残る中、頑張って頂いた今日の釣りを写真で振り返る。
良型の真鰺が連発。
40センチ近い鰺も居た。
北東のウネリが高くなり、一旦、内場に入る。
ロックフィッシュをやってみた。
風か少し落ち着いて、再び沖合に出てみた。
47センチ、1.2キロの真鯛がヒット。
ここから、冒頭の嬉しい、口惜しいトリプルヒットに繋がっていった。
船長として、平成最後の釣りをトリプルヒットで締めて頂いたことに、心から感謝いたします。
嬉しさも、口惜しさも、次へのステップだと思っている。
港に帰ると、仲間の船も帰ってきた。
やはりブリを釣っていた。
前原晟人君、前原大晟君の元気良い兄弟に、ブリと真鯛を持ってもらった。
4月29日から5月1日まで、孫達と遊びに行きます。
その間、ブログをお休みします。
5月2日から、再開いたします。