釣船 開進丸(鯛ラバ、ジギング、一つテンヤ)

釣れる日もあれば、釣れない日もある。楽しかったり、悔しかったり「船釣り」の一時を過ごしてみませんか。

11月30日 凪だね

2015年11月30日 | 日記
実は昨日、私の船の左舷側沖合の海中を、白い物体が通っていった。

「細田さん、あそこに何かいる。マンタかな?」

お客様の園田さんから言われて、白い物体が見えた。

しかし、先日の鯨の一件もあったので、ドキッとした。

「もしかした、また鯨…」

北の方向に向かって行った、その白く見えた物体は、戻ってこなかった。

ほっとして、後は忘れてしまった。

今日は、朝の内は雲が出ていて、少し雨が降るかなと思って空を見ていたが、良い天気になりそうだ。

しかし、明日は特別な用事があるので、出船は中止。

色々な用事を午前中の内に済ませて、海を見に行く。

「凪だね」

沖合に浮かぶ、船を眺めて

「あそこは、あのポイントだな」

「ここは、鯛が良く釣れるポイントだな」

等と考えていると、やっぱり船を直ぐに出したくなってくる。

凪の日に、岸から海を眺めている自分自身が、不思議な気分だ。

人が用事があって船が出せないときは、海も風も凪でいいな…と、思ってしまう。

自宅に帰り、妻が帰ってくるのを待って

「宮崎に買い物に行かないか」と誘ってみた。

明日の準備は、全て完了したこともあり、夕方のドライブだ。

目的は、釣具のスーパーサンに行って、ジグを購入すること。



お客様達のジグを見ていると、それぞれ良い感じのジグを使っていらっしやる。

その中で、自分が持っていないジグがロングタイプのジグ。

しゃくるのは大変かなと思ったりするが、長さに関係なく同じようにしゃくらなくては行けない。

ならば、重心の調整など、お客様が「扱いやすいですよ」

と教えて頂いた、ジグを使ってみたい。

これから青物の調子が、上がってくるはず。

魚探でベイトを探して、ベイトボールやベイトの柱になっているもの

または、ベイトの上の方がモヤモヤと広がっているもの

ベイトの固まりに、何かが突っ込んでいる様な、隙間のあるもの等々

また、潮行きが本流なのか、反転流なのかもポイントを決める判断材料の一つ。

明日から12月になるが、昨年の12月は、1年の内で釣果の多かった月の一つ。

今年も、釣果が上がる様に海の状況に注意を払っていこう。

11月29日 激流の中

2015年11月29日 | 日記
天気予報では、朝の内は西風が吹く様な予報だった。

目的の海域に近づくにつれて、北東の風になっているのが気になっていた。

水深100メートルの海域は、多少波立っていた。

「ベイトはいますね」

ベイトの位置を確認し、直ぐにジグを落としていく。

「えっ、上り潮が3ノットの速さで流れている」

確かに、船の周囲は潮がざわついて、沖から潮目も入っている。

それでも、何とかして此処にいるはずの大物を釣りたい。

ポイントを確認しながら、船を流していく。

スパンカーを立て、エンジンの力で風と波に対応する。

「来た!」

高橋さんに、大きなアタリが来た。

操船しながら高橋さんを見ると、竿が船縁にへばり付く様子が見えた。

次の瞬間「あっ切れた」

PE3号が切れている。

掛かった獲物が船の下に入り、ラインが船底に当たった様だった。

激流と波に、充分な操船が出来なかった、私のミスだ。

「高橋さん、ごめんなさい」

気を取り直し、再度流れの中に船を進めるが、潮の速さに対応しきれない。

園田さんの進言もあり、浅場に移動することにした。

しかし、ここからからまた大変だった。

夕方から降り出す予報の雨が、降り出してきた。

土砂降りにはならないと思うが、その前にベイトを見つけたい。

しかし、どのポイントに行っても、ベイトの姿を見つけられない。

大島東沖の各ポイントを回り、水島周囲を探り続ける。

此処しかない、と言うポイントに船を移動する。

すると、園田さんにアタリ。



小気味よい竿の曲がりだ。

「カンパチですね」



上がってきたのは、2キロクラスのカンパチ。

この1枚に、少し安堵する。

続けて、高橋さんにもアタリが来た。



タモの用意をしようとした時

「あっ、外れた」

残念だ。針外れの様だ。

その後も、同じようなコースを流していく。

時折、二人にバイトはあるのだが、なかなか針掛かりしない。

苦戦の時間が続く。

水島の南側のポイントも探ってみるが、なかなかベイトは見つからない。

時折、大きなベイトの固まりを見つけても、アタリが出ない。

雨と、北東の冷たい風で、海に変化が起きたのだろうか。

園田さんと高橋さんの頑張りに、充分応えられなかった悔しさが残った。

「一日で、こうも海の条件が、変わるものだろうか」

激流の中の対応、条件変化の対応等、次への新たな宿題を出された1日だった。

釣果を求めて、頑張ろうと思いなおしている。

11月28日 粘り勝ち

2015年11月28日 | 日記


朝焼けの海で、大物を釣り上げる。

朝間詰めは、釣り人にとって大切な時間帯だ。

西風に吹かれて、穏やかな海に期待を込めて、鯛ラバを投入する。

今日が、船釣り初めての吉井さん。



楽しみと緊張の入り交じった表情で、釣り開始だ。

最初にアタリを捉えたのは、船釣り先輩の渡辺さん。



鯛ラバを早巻きして、巻き上げスピードに変化を付けてハマチを釣り上げた。

鯛ラバの要領が上手くいかず、船酔い気味吉井さんに、渡辺さんがジギングに替えることを勧める。

これが、後に好結果へと繋がる。

その渡辺さんに、今日一の強いアタリが来た。



竿先が、海面に突き刺さらんばかりに、曲がっている。

「これは、型が良いぞ」

渡辺さんのやり取りは、落ち着いてゆっくりと、獲物を海面に浮かしてくる。

「おおっ、デッカイ」

吉井さんが、羨ましい表情で見ている。



4キロクラスのハマチが、上がってきた。

この後、暫くアタリが遠退いた事もあり、ポイントを移動。

大島東側の水深70メートルのポイント。

魚探には、大きなベイトの群れが映し出されている。

潮の色も、透明感のある良い色をしている。

最初のベイトの群れには、青物類が着いていなかったのかアタリがない。

船を元に戻し、チョットコースを変えて、流してみる。

最初は、全然ベイトの影は魚探には映っていなかった。

流す途中に、ベイトの影が映し出されると、渡辺さんと吉井さんに同時にアタリが来た。



二人の竿が、海面に突き刺さる様に曲がり、ドラッグからラインが引き出される。

「多分、この走りはハガツオだと思います」

渡辺さんが獲物を想定して、やり取りを楽しんでいる。

吉井さんも、強い引きに耐えて必死に頑張っている。

渡辺さんの獲物が上がってきた。



3キロクラスの“大物”ハガツオだ。

その後、吉井さんの獲物が、姿を見せた。



これも、立派な3キロクラスの“大物”ハガツオだ。

ハガツオの強烈な走りを楽しんだ二人は、ホッとした安堵の表情。

この後、再度のポイント移動。

潮が、ゆっくりと沖に払い出している事もあり、水島北側に移動する。

ここから、ゆっくりと点在する沈み瀬を狙ってみる。



イトヒキ鰺が連発して、チョット寂しい時間帯が続く。

しかし、朝から休むことなく、粘り強くジグをシャクリ続けている吉井さんに、強烈なアタリが来た。

粘り強くジグをシャクリ続けてきた、吉井さんの本日最大の見せ場だ。

「来た!うわっ、強い引きだ!」

針掛かりした大物が、船首方向に走り出した。

竿を握る手に力を込め、強烈な走りに耐える。

「前に行って!」

渡辺さんの指示で、吉井さんが船首に移動。



大物とのやり取りが始まる。

ラインが真っ直ぐに、海中深く刺さる様に、伸びている

「今、どんな気持ち」と尋ねると

「楽しいです。楽しくてたまりません」

と、元気良い返事が返ってきた。

吉井さんの粘り強いやり取りに、“大物”が海面に姿を見せた。



5キロのバラハタ(スジアラ)。

「おおっ、でかいな」

渡辺さんも、嬉しそうに祝福している。

「こんなデッカイ魚、釣り上げたのは初めてです」

吉井さんも、魚を持つ表情が良い表情している。

この後、移動したポイントで、渡辺さんが良型のアラカブを釣り上げたところで、納竿とした。



帰りの船中は、吉井さんの釣り上げたバラハタの話で、賑やかだった。

11月27日 鯨だ

2015年11月27日 | 日記
空気が肌寒く感じる夜明け前、ポイント目指して船を走らせる。

昨日の強風の西風が、この段階では大人しい。

ポイント海域の潮色は、青味と透明度があり、今にも大物が飛びついて来そうな良い感じだ。

竿を出して暫くすると、黒原さんに今日最初のアタリ。



「余り引かない」

上がってきたのは、サゴシだった。

水平線にお日様が顔を出してきたので、「今日も宜しくお願いします」と、手を合わせる。



その直後、塩田さんにアタリ。

「鯛かも知れない」

そう言いながら、海面に姿を見せたのはカンパチ。



カンパチをタモに納めたときに、黒原さんに強烈なアタリ。



海面まで、後20メートルくらいまで巻き上げると、ドラッグが逆転し、強烈な走りで獲物が対抗する。

「うわっ、まだ走るのか」

竿先が海面に突き刺さらんばかりに、竿が曲がっている。

歯を食いしばって巻き上げれば、また走られる。

走り方も強烈だ。

「あっ!」

竿先が真っ直ぐになった。

リーダーに縛り付けてあった、スクリプトサルカンが伸びきっている。

「えーっ、こんな事あって良いの…」

黒原さんの口惜しそうな表情に、私も口惜しくてたまらない。

その口惜しさが残る雰囲気を吹き飛ばす様に、塩田さんにアタリ。



上がってきたのは、またしてもカンパチ。

「美味しい魚が連続で来た」

と嬉しそうに表情。

これに、黒原さんも奮起し、懸命に竿をしゃくる。

「来た!」



「やった。青物が来た」

嬉しそうに釣り上げたのは、ハマチ。

ここまで出足としては、順調だ。

しかし、それまで大人しかった北西の風が強く吹き出した。

「ポイントを移動しましょうか」

大島の東側沖合に、移動する。

ポイントに着き魚探を確認すると、ベイトが大きな固まりとなって映っている。

「今ですよ」

塩田さん、黒原さんが同時にジグを投入する。

シャクリ初めて直ぐに、二人同時にアタリ。



強い引きで、獲物が海中を走り回る。

「この引きは、ハガツオだと思う」

塩田さんが言われたとおり、海面に姿を見せたのは良型のハガツオ。

黒原さんの獲物は強烈に走り回り、なかなか上がってこない。

「あっ、外れた?」

「違う、食い上げていた」

海面近くで、走り回る姿が見えた。

3キロ近くありそうなハガツオだった。



二人揃って「美味しい魚が釣れた」と満面の笑み。

黒原さんが、直ぐにジグを落とし、シャクリ始めたときだった。

「船長、これは何?」

船の真下に、白く見える大きな「何ものか」がいる。

海面下、10メートルくらいの処だ。

「ジンベイザメやね」

「ジンベイザメかな」

船の真下を通り、北方向に進んでいた「何ものか」が引き返してきた。

3人で、じっくり見ていると

「鯨だ!」

横に広がる尾鰭が見える。

「あっ、ラインが鯨に引っかかった」

ラインが鯨の進む方向に伸びていく。

「どうしよう…」

迷っていると、鯨からラインが外れた。

「良かった…。どうしようと不安になった」

ほっとして、鯨の行方を目で追っていると

船から30メートルくらい離れた直ぐ後ろで、息継ぎに浮上してきた。

大きな背中だ。

尾鰭を立てて、直ぐに潜り始めた。

カメラを手にしていたが、あまりの驚きにシャッターを押し忘れて、呆然とみていた。

塩田さん、黒原さん、私の3人で「凄い。凄い!」とただビックリ。

鯨が潜水した後、何処に行ったか気になっていると、少し離れた沖合でまたしても尾鰭が見えた。

沖に向かって泳いでいる様だ。

船の真下を通って、浮上されたら大変な事態になっていた、と思うとゾッとした。

鯨騒ぎで、騒然となった船上だったが、暫くして黒原さんにアタリが来た。



40㎝近くありそうな、良型のマアジ。

この頃から、またしても北西の風が強くなり始めたこともあり、引き上げることにした。

帰りしな、大島東側の大敷網にも、一頭の鯨が入っているのが見えた。

「凄いな、鯨が入っている」

鯨に驚かされた一日、となった。

11月26日 寒いな

2015年11月26日 | 日記
今日は11月になって、初めて寒いと感じた。

湾岸道路に行くと、北西の風が強く吹いていて、やっと冬に近づいた気がする。

薄手のジャンパーでは、肌寒く感じる。

磯のクロ釣り師達には、嬉しい寒気の到来ではないだろうか。

寒気の到来を喜ぶのは、船釣り師にとっても同じだ。

沖合の各ポイントで青物が活発になってくると希望が出てくる。

そんな事を想像しながら風の吹く方向を向くと、港内で風波が立つくらい、北西の風が吹いている。

猪崎鼻の岩場には結構大きな白波が打ち上がっている。

これからすると、ウネリはまだ残っているのだろうか。

急に気温が下がることで、水温に変化が出てなければ良いのだが。

水温の変化は、ベイトの動きに大いに影響する。

でも、これだけ西よりの風が吹けば、明日は船が出せるだろう。





岸近くの水色も、そんなに悪い感じではない。

西よりの風が強いとき、船の上では岸からの波に揺られる。

湾岸道路から見ていると、沖合1キロくらいの処で、沖に向かって白波が立っている。

「へぇー、岸辺からみるとあんな感じなんだ」

と、不思議な感じがする。

でも、この北西の風が強いままだと、明日は大島東側の岸よりのポイントになるのかな。

朝の内は、そんなに強くないと良いのだが…。

釣り仲間のWさんからの電話では

「今日よりも明日、明日よりも明後日と風も弱くなり、波も1メートルと低くなっていく」

との事だ。

久し振りに、週末が凪の海が、見られるだろうか。

「今日の風で海は凪になってますね。明日が楽しみですね」

明日予約のお客様からも、嬉しそうな電話が来た。

明日のお客様が、希望されているポイントに、行けることを願うのみ。

どうか、ベイトが沢山います様に、お願いします。