20階の窓辺から

児童文学作家 加藤純子のblog
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『大阪国際児童文学館ー蔵書解題』(鳥越信著)

2009年01月06日 | Weblog
 昨年の12月に、児童文学評論家の鳥越信さんから『大阪国際児童文学館ー蔵書解題』という大阪国産児童文学館を育てる会で出版されたご本を、ご恵贈いただきました。
 そして先日、関西にお住いの作家INさんから「支援していますので」というお手紙付きで更にもう一冊ご恵贈いただきました。

 みなさんもご存じのように、いま大阪国際児童文学館がたいへんなことになっています。
 この大阪国際児童文学館は日本で唯一の世界的な調査研究と国際交流をしている機関です。70万点を超す資料のうち、12万点の資料は鳥越信さんが長年にわたって収集したものを寄贈されたものです。
 しかし昨年の2月、大阪の橋下知事が財政難を理由に、この国際児童文学館を大阪府立中央図書館に統合する方針を打ち出したのです。
 児童文学の関係団体では、すぐに反対の請願署名運動やさまざまな運動が繰り広げました。そしてこの国際児童文学館を守ろうという運動が展開されてきました。
 しかし残念ながら、現状はたいへん厳しいものだと、昨年12月の「国際子ども図書館を考える全国連絡会」の運営委員会などで、福音館の相談役であり現在の大阪国際児童文学館理事長である、松居直さんなどが発言されています。

 そういった状況のなか、鳥越さんが1986年から、そこの会報誌にお書きになった「蔵書解題」を一冊にまとめられたのがこのご本です。
 鳥越信さんといえば大先輩である児童文学史の専門家でいらっしゃいますが、ここにはそういった歴史的な事柄や様々な貴重な文献などが詰まっています。
 ぜひ広めていきたいご本です。
 ご興味のおありになる方はお申し出ください。
コメント (24)
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