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研修講師の正しい選び方(番外編)

2018年05月02日 | コンサルティング

 先日このブログの上級編(4月29日)では、研修は「講師と研修担当者が共同解決者として企業の問題解決に一緒に取り組むこと」とお伝えしました。

それでは、企業の問題や研修に関する情報は講師と研修担当者だけが共有していれば、それで良いことなのでしょうか。

通常、研修は研修担当者から受講者への挨拶からスタートすることが多いのですが、その内容は担当者により実に様々です。

研修の目的や実施に至った背景、受講者への期待などを熱く語る研修担当者がいらっしゃる一方で、「おはようございます。○○研修を開始します。講師は○○会社の○○さんです。それでは、○○講師よろしくお願いします」というように、非常に事務的な対応の担当者もいます。

このいずれが良いのかと言えば、私は前者の方と考えます。

研修を始める前に、一番大切な研修の目的や受講者に期待すること等について内部の人間である担当者から聞くのと、外部の人間である講師から聞かされるのとでは受講者への伝わり方は全く異なります。やはり研修担当者から直接受講者に伝えることに意味があるわけです。

本ブログでは、これまで5回(入門編から上級編)にわたり「研修講師の正しい選び方」をテーマに取り上げてきました。研修担当者が企業にとって最適な講師を選ぶことができて、講師と研修担当者の双方で研修の準備をどんなに丁寧に行ったとしても、当日に担当者が自ら研修の目的等をきちんと伝えるという肝心な部分をしなければ、研修の達成度には結果として大きな違いが出てしまいます。

それは少々きつい言葉で言えば、研修担当者としての役割を一部放棄していることにつながるくらいに大切なことだと私は考えています。

そして、このことは研修の開始時だけでなく、終了時にも同様のことが言えます。

研修の開始時に目的等を伝えていたとしても、研修の終了時にもう一度受講者に対して、研修の内容を実務で生かしてほしいということ、今後の活躍への期待を伝えなければ、研修の成果は半減してしまいます。

研修終了時の挨拶も事務的に、「それでは今日の研修はこれで終わりです。アンケートと名札は机の上においてお帰り下さい」だけでは、受講者にとっては研修をやりとげたという満足感や余韻も、ほとんど残らないのではないでしょうか。

私自身、外部の一研修講師としてお預かりした研修時間の中では最大限の成果が出るように精一杯務めています。研修担当者には研修前と終了時には、ぜひ担当者としての思いを直接受講者へ送っていただきたいということが、共同解決者としての願いです。

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