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「上を向いて歩こう」

2017年11月01日 | コンサルティング

「上を向いて歩こう 涙がこぼれないように 思い出す春の日 一人ぽっちの夜♪」

この歌詞を見たり聞いたりして、あのメロディが思い浮かぶ人は、多分40代より上の世代でしょう。

これは坂本九さんの「上を向いて歩こう」の冒頭の歌詞です。「上を向いて歩こう」は1961年に発売され、日本だけでなく、アメリカでも「スキヤキソング」として大ヒットした曲です。

ここ最近、この歌詞が朝に晩に思い浮かぶのは、歩きスマホをしている人や、電車に乗っていてもひたすらスマホの画面を見つめて、「下を向いている」人が圧倒的に多いからです。

つい先日も、歩きスマホで横断歩道の赤信号に気付かず渡ろうとして車に轢かれそうになったり、駅のホームから転落してしまったりした人の映像がテレビで流れていました。

また、私自身も先週、通勤途上に少し前をスマホを見ながら歩いていた女性が階段から落ちてしまうのを目撃しました。

幸い、女性自身も女性の先に階段を下りていた他の人にも怪我がなかったので、とりあえずほっとしました。

しかし、大事には至らなかったものの、靴が脱げてしまうととともにスマホも放り出されたほどの勢いでしたので、音を立てて階段を転がり落ちる女性を見て、思わず「危ない!」と声をあげてしまうくらい衝撃的な光景でした。

歩きスマホが問題視されるようになって、すでにかなりの時間が経っていますが、状況は改善されるどころか、逆に年々深刻になっているようにさえ感じます。

では、これほど危険だと言われているのに、一体なぜ改善されないのでしょうか。

先日、自身もいつも歩きスマホをしているという20代の男性と話をする機会がありました。彼自身も危険性はもちろん承知しているけれど、「ついついやってしまう」とのことでした。

「歩きながら見なければならないほど、緊急性があるの?」と尋ねたところ、決してそうではないとのことでした。いつも見ている内容は主にゲームやSNS、ニュースだそうです。本来は歩きながら見なければならないほどのものではないけれど、つい見てしまう。いわば習慣になってしまっていると答えていました。

先月末、ハワイのホノルル市で道路横断中に携帯電話などの画面を見ながら歩く行為を禁止する条例が施行されたとのニュースが流れました。スマホだけでなく、タブレット端末やゲーム機器も禁止対象だそうで、違反行為には初回で最大35ドル(約4,000円)の罰金を科すとのことです。果たしてどのくらい効果があるのか気になるところです。

上記のようにスマホを見ることが習慣になって、やがては依存しまう人が増加傾向にあることを反映してか、先日私が訪れた病院には「ネット依存外来」がありました。いかにも「今時」な診療科です。すでに初診の予約がいっぱいのため、当面予約の受付を停止するという表示がされていました。

ネット依存の解決のために病院にかかりたくても、予約をとることすら大変なくらい混雑しているということです。本人に問題意識があっても簡単には事態を打開できない状況ですから、うっかり依存してしまったら大変なことになります。

それでも、自分が依存してしまっていることを認識して何とかしようとするならいいですが、多くの人は自分が多かれ少なかれ依存していることを意識すらしていないのではないでしょうか。

皆さんも、スマホを長時間見続けていると思ったら、ぜひ坂本九さんの「上を向いて歩こう」このフレーズを思いおこしてみてはいかがでしょうか。

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