中小企業のための「社員が辞めない」会社作り

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第881話 働き方改革は属人化の解消から

2020年02月02日 | 研修

「すべての社員がイキイキ働くようになる」仕組みと研修を提供する人材育成社です。

属人化とは、ある人が特定の仕事を抱え込み、他のメンバーでは対応できなくなってしまうことです。「この仕事は自分のものだ!」と宣言するようなものですから、仕事の私物化といっても差し支えありません。

こうした属人化は、20年ほど前のソフトウエアの開発部門でよく見られました。「テストプログラム書かせたら○○さんの右に出る人はいない」、「XXさんと言えばCADの第一人者だ」そういう職人的な技を持った人が職場にはいたものです。

もちろん、今でも「職人風」に見える人はいます。経験が豊富で後輩の指導ができる人です。しかし、その人は(昔のような)職人ではありません。おそらく当人もそう思っていないはずです。

なぜなら現代の開発環境は洗練されており、グループウエアなどのツールを通じてリソースが全体で管理されています。簡単にいえば、標準化された仕事をチームでこなしていくのが一般的です。特定の仕事を「抱え込む」必要も意味もなくなっているのです。(もし、いまだに属人化していると思われる開発部門があったら、最新のツールを導入すると同時に、さっさと職人たちを他部署に移動させるべきです。それだけで生産性は倍増します。)

しかし、開発部門以外では、特に営業部門ではいまだに属人化された職場が見られます。営業という仕事が属人化しやすいからです。その理由は、単に営業活動の成果が「自分の手柄」のように見せやすいというだけです。

「あの顧客のことは自分が全部把握している」、「自分の営業ノウハウはマニュアル化できない」そういう営業パーソンは決して少なくありません。しかも、やっかいなことにマネージャークラスに多いのです。

人が仕事を抱え込む理由は、職場で自分の存在を知らしめたいという願望(顕示欲)があるからです。属人化を否定することは、自分の存在を否定することになります。

裏を返せば、顧客の情報を部下に渡したり、ノウハウを文書化したりしたら、自分が要らなくなってしまうのではないかと不安に襲われるわけです。それが嫌なので仕事を抱え込むのです。その結果、長時間労働をせざるを得なくなったり、部下が育たなくなったりしてもお構いなしというわけです。

考えてみれば容易にわかるはずですが、営業活動こそメンバー同士でサポートし合い、効率良くこなすことが受注を獲得するために重要なことです。

経営者の皆さんに申し上げます。営業部門における属人化は仕事の私物化であり、私物化によって利益を大きく損なうということをしっかりと認識していただきたいのです。

ちょっと過激な言い方をしますが、仕事を抱え込む社員は社内に巣食うウイルスのようなものだと思ってください。

「仕事はチームで行うもの」・・・当たり前のことです。

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2月7日のセミナーですが、現在1名様分残席があります。先着順とさせていただきます。

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「いよいよ労基法施行! 3つの策で進める中小企業の働き方改革」

日時:2020年2月7日(金)18:30~20:30(18時15分より受付)

場所:SHIP( 品川産業支援交流施設)第2会議室

      品川区北品川5-5-15 大崎ブライトコア4階  TEL 03-5449-6871

     (JR大崎駅より徒歩8分)https://www.ship-osaki.jp/access/    

主催:株式会社人材育成社

   千代田区九段南3-9-11-802

    TEL 03-6272-6335 

内容:仕事の進め方を大きく変える3つの具体策の紹介(実施方法について)

料金:1名様5,000円(消費税別)1

お申込みは下記より(2月セミナーと記し)必要事項をご記入し、送信してください。

お問い合わせ【株式会社人材育成社】 

人材育成のホームページ

 


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