中小企業のための「社員が辞めない」会社作り

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問題が人を分ける、問題で人を変える

2014年11月16日 | コンサルティング

「円周率が3.05より大きいことを証明せよ。」

これは2003年の東大入試(理系)に出題された非常に有名な問題です※。当時はゆとり教育が問題になっていて、「円周率は3であると学校で教えている」という噂が広まっていた頃です(事実ではありませんでした)。そうした風潮に対する、東大からの一種のメッセージだったのかもしません。

ところでこの問題は、「?」と「!」を利用して文系と理系を分ける「判定」に使えます。

この問題を見た瞬間、「は? これは一体なんだ?」と思った人は文系人間です。一方、「お! 面白いな!」と思った人は理系人間です。(もちろん、例外はありますよ)

私は典型的な文系人間なので、この問題を見た瞬間に???と途方に暮れてしまいました。しかし、私の友人の一人は「おもしろいね!余弦定理を使うのかな・・・」などと少し興味を示していました。

試金石とでも言うのでしょうか、ある問題に直面したとき、はっきりと反応が分かれることがあります。

弊社は「問題解決研修」を数多く行っており、実施回数、内容の充実度ともに他社を圧倒しているという自負があります。この研修の目的は、職場の問題を発見し、解決に導いて行く際に必要なスキルを身に付けることです。

先日、この研修の最中に「それは自分たちが考える問題じゃない!」とはっきりと言う人がいました。

その問題とは「上司でなければ解決できない問題」です。弊社ではそれを「引き金問題」と呼んでいます。

確かに自分の立場や権限では解決できないのですが、自分が声を上げて(引き金を引いて)直属の上司に動いてもらえば何とかなる問題です。要は、自分で実行しなければ上司を説得すれば良いのです。

実は職場で見つかる問題の半分以上は「引き金」タイプです。しかも「引き金問題」はシンプルでありながら、解決できれば非常に大きな成果が得られることが多いのです。

「自分たちにはできないからやらない」ではなく、「自分たちにはできないから上司を動かそう」に変えること。それが弊社にとって大きな、そして最もやりがいのある問題です。

(人材育成社)

※ 円周率が3.05より大きいことのいろんな証明 | 高校数学の美しい物語

 


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