「過去にあなたが一緒に仕事をした人の中で、”この人にはリーダーシップがある!”と思った人は誰ですか?また、なぜそう思いましたか?」これは、当社が行う新任管理職研修で必ず問いかける質問です。
グループワークで話し合ってもらうのですが、ひとり一人が発表する「あの人のリーダーシップは素晴らしかった!」という逸話が大変面白いのです。
「かつての上司Aさんは知識が豊富で勉強家だった。どんな難問にぶつかっても的確な答えを出していた。」、「Bさんは他部署の課長だったけど人望があった、組織を超えて頼ってくる人が後を絶たなかった。」こうした話を具体的なエピソードを交えて話してくれるのですから、面白くないわけがありません。
発表者の話の中に出てくるリーダー像は、有無を言わさず部下を引っ張る織田信長のようなカリスマタイプから、部下を支える黒子に徹する地味なタイプまで様々です。聞いていると、リーダーシップには決まった「型」はなさそうに思えます。
たしかに、現代の組織におけるリーダーシップのあり方は一様ではありません。
しかし、リーダーである限り必ず満たすべき条件がいくつかあります。当社の研修ではその条件を討議と演習で徹底的に身につけます。
「リーダーシップは研修で身につくか?」と問われれば、「研修ではリーダーとしての必要条件を満たすところまでです。あとは実践でどう行動するかによります。」と答えます。
いくつかの会社の新任管理職研修を10年以上担当させていただいていますが、冒頭の問いかけに対する答えに、かつて受講生だった方の名前が挙がることがしばしばあります。
研修講師として「してやったり」と思う瞬間です。