変わった名前の雑誌が発刊された。「たべるのがおそい」という誌名だ。
さらに新しいのは、文学のムック本だというところ。しかも、編集が西崎憲。
これはこれはと、誌名を裏切るように、紹介するのが早くなってしまった。
中身についての感想は、おいおいということで、そのラインナップ。
あの驚天動地の面白小説『世界の果ての庭』(第14回日本ファンタジーノベル大賞)の作者で、
短歌、音楽もどんとこい、あっ翻訳も、という西崎憲ならではのコンテンツなのかもしれない。
今村夏子、円城塔、藤野可織、西崎憲の小説(創作)に、
大森静佳、木下龍也、堂園昌彦、服部真里子、平岡直子という若手実力派歌人の短歌と穂村弘のエッセイ。
翻訳小説も、アメリカの作家ケリー・ルースという人の小説を岸本佐知子訳で、
韓国の作家イ・シンジョの小説を和田景子訳で掲載している。
さらに、特集「本がなければ生きていけない」のコーナーには日下三蔵、佐藤弓生、瀧井朝世、米光一成の
エッセイが載っている。この特集、文章もだが書架の写真が面白い。
表紙にはほぼ掲載順に作者の名前が書かれている。編集後記には、その作者名の活字の大きさを同じにする
ことへのこだわりも
記されていた。活字が読みやすいし、何だか楽しげな空気が溢れている本である。
早速読んだのは、短歌とイ・シンジョの小説。短歌、よかった。
個人的にはお気に入りの大森静佳の短歌が読めて満足。木下龍也は心地よく特異でいいな。
イ・シンジョの「コーリング・ユー」。シチュエーションを把握できれば、すいと読める。
短編ならではの仕掛けもあるし、ヒロインの彼が太宰治に似ている風貌という設定も妙に納得できる。
翻訳点数が少ない韓国の若手作家の小説ということで、興味深かった。以前読んだチョン・セランの
『アンダー、サンダー、テンダー』を思いだしたのは、あれは雑誌社と映画会社だったかだったが、
「コーリング・ユー」は放送業界の設定と韓国の都市小説もわりとマスコミや映画人、写真家、画家の
設定が多いからかもしれない。それと二重構造にしているところかな。
次は円城塔に行ってみようか。彼の小説を読むのは久しぶりだ。そういえば芥川賞を取ってからの小説は
読んでいなかった。少しの間楽しめそうな文学ムックである。
福岡の出版社「書肆侃侃房」から発行。ググれば出てくる。
さらに新しいのは、文学のムック本だというところ。しかも、編集が西崎憲。
これはこれはと、誌名を裏切るように、紹介するのが早くなってしまった。
中身についての感想は、おいおいということで、そのラインナップ。
あの驚天動地の面白小説『世界の果ての庭』(第14回日本ファンタジーノベル大賞)の作者で、
短歌、音楽もどんとこい、あっ翻訳も、という西崎憲ならではのコンテンツなのかもしれない。
今村夏子、円城塔、藤野可織、西崎憲の小説(創作)に、
大森静佳、木下龍也、堂園昌彦、服部真里子、平岡直子という若手実力派歌人の短歌と穂村弘のエッセイ。
翻訳小説も、アメリカの作家ケリー・ルースという人の小説を岸本佐知子訳で、
韓国の作家イ・シンジョの小説を和田景子訳で掲載している。
さらに、特集「本がなければ生きていけない」のコーナーには日下三蔵、佐藤弓生、瀧井朝世、米光一成の
エッセイが載っている。この特集、文章もだが書架の写真が面白い。
表紙にはほぼ掲載順に作者の名前が書かれている。編集後記には、その作者名の活字の大きさを同じにする
ことへのこだわりも
記されていた。活字が読みやすいし、何だか楽しげな空気が溢れている本である。
早速読んだのは、短歌とイ・シンジョの小説。短歌、よかった。
個人的にはお気に入りの大森静佳の短歌が読めて満足。木下龍也は心地よく特異でいいな。
イ・シンジョの「コーリング・ユー」。シチュエーションを把握できれば、すいと読める。
短編ならではの仕掛けもあるし、ヒロインの彼が太宰治に似ている風貌という設定も妙に納得できる。
翻訳点数が少ない韓国の若手作家の小説ということで、興味深かった。以前読んだチョン・セランの
『アンダー、サンダー、テンダー』を思いだしたのは、あれは雑誌社と映画会社だったかだったが、
「コーリング・ユー」は放送業界の設定と韓国の都市小説もわりとマスコミや映画人、写真家、画家の
設定が多いからかもしれない。それと二重構造にしているところかな。
次は円城塔に行ってみようか。彼の小説を読むのは久しぶりだ。そういえば芥川賞を取ってからの小説は
読んでいなかった。少しの間楽しめそうな文学ムックである。
福岡の出版社「書肆侃侃房」から発行。ググれば出てくる。
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