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パオと高床

あこがれの移動と定住

ソウル観光(4)国立中央博物館

2009-05-22 02:39:17 | 旅行
国立中央博物館に行った。
なんと入場無料。すばらしい。地下鉄の駅を出て、五月の陽光の中、街路樹のある歩道を歩く。すると国立中央博物館の二棟の建物が見えてきた。その東館と西館の間から南山タワーが借景のように見える。敷地が広い。たくさんの人たちがいたが、博物館に入らずに、その敷地の中の公園や劇場に向かっている人たちもかなりいた。

まず、西館一階のレストランでビビンバを食べて腹ごしらえをする。そして、荷物をロッカーに入れて、さあ、展示品の海へ。ここはカメラ持ち込み可。フラッシュは禁止。

最初に、東館三階の一番奥、あの「半跏思惟像」に会いに行く。類似点の多い、広隆寺の「半跏思惟像」は広隆寺の霊宝殿の中に他の仏様と一緒にいらっしゃって、圧倒的な美しさと存在感があった。仏様は寺内から、博物館に移ったときに、どうしても美術品になると言われることがあるが、この中央博物館の「半跏思惟像」は、むしろそうであることまで含めて、展示に工夫がなされていた。
「半跏思惟像」のためにほぼ正方形の一室が作られていた。照明は極力暗い。そして、薄明かりのようなスポットが四方から、部屋の中央ガラスの中で瞑想している像を照らしている。まるで暗がりに、宇宙空間に、座したまま浮かんでいるように見える。ボクらは、ゆっくりと「半跏思惟像」を回ることができるのだ。心ゆくまで対話ができる。そんな時間が、そこにはあった。

この博物館は、三国時代の展示が新羅室、高句麗室、百済室、伽邯室と国ごとのブースになっていて、それぞれの違いや共通点がなんとなくわかるようになっている。新羅はほんとうに黄金の文化だ。他にドラマ「ソドンヨ」の香炉の元がこれかなと思える香炉など、なかなか、この博物館も時間がいくらあってもたりないようなところだった。疲れたら休めるスペースや椅子が結構多くて、すやすや休んでいる人たちもいた。伝統喫茶店もあって、そこで、お茶した。あまり、ばたばたせずに、自分のペースで、外の景色を見たりしながら、ゆっくり過ごせる場所だ。

一階、メインホールの突き当たりにある十層石塔は威容だった。