一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

2184  第293回 1月 岩戸句会  

2021年02月04日 | 岩戸句会

楽しみをまず書き入れて初暦     さくら

たっぷりと街並濡らせ冬の雨

 

亡き母へ空に向って初電話      洋子

女正月ひとりトランプ占いす 

     

さあ今朝もワルツの如く掃除かな   光子

手短かに遠慮もありや初電話

 

初つららワクチン打つか打つまいか  炎火

心拍の音ばかりなり雪の夜 

  

ままならぬ事はさておき福笑い    凛

「たんと雪積もっちょるよ」と初電話 

 

春糸に編み針絡むタンゴの足     薪

道具屋にこけし林立小正月

 

東雲を赤く染めつつ初日の出     イヨ

龍のひげ光る瑠璃色抱きしめて

 

春隣診察室の聴診器         豊春

陽の落ちて行方定めぬ寒鴉 

 

雪降れば子供に成って遊びたき    沙会

公園の水辺に鳴けり夕千鳥

 

荒星も夜空の縁にしがみつき     鯨児

ほんのりととぼとぼの先の冬障子 

      

マスクして挨拶交わすあなた誰    パピ

季の語よりはずされそうなマスクかな 

   

メールして初電話して少し呑む    裕

聞き役なるばかりかな初電話

 

初電話不在着信赤い文字       歩智

目借時蒟蒻踊る鉄鍋で

   

飛行雲曲がることなく冬の空     余白

枇杷の花人目を惹かず庭の隅

 

世界中何はともあれ年明くる     稱子

初日の出誓い決心持たずおく

 

目が覚める堀文子絵のカレンダー   鞠

初釜や静寂の釜と花びら餅

 

メールして初電話して少し呑む    裕

聞き役なるばかりかな初電話

 

初電話孫に元気をもらいけり     貴美

二メートル離れて祝う新成人

 

湯豆腐やモダンジャズからバラードに 雲水

噴き上がるマグマの余熱初山河

梅一輪一輪ほどの暖かさ  嵐雪

   


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