一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

2982  第317回 1月 岩戸句会

2023年02月07日 | 岩戸句会

初鏡たしかにこれは祖母の顔     吟

ひょうきんな綽名のまゝの初便り   〃

 

冬の月泣かないための赤ワイン    黒薔薇

大寒や真っ赤なビーツスープ美味

        

初詣明るい方へ歩き出す       コトリ

食べないの寒の山雀餌隠す       〃

 

戻らざる遠くの人も冬ごもり     さくら

雑煮椀具は串刺しが博多流      〃

 

熱燗をグっと飲み干し出す答え    流水

雪嶺の朝日をかえす赤き富士     〃

 

寒椿美しきまま落ちまする      おぼこ

老人が老犬を引く冬の坂

 

寒雀枯萱足場ぶらんこに       豊狂

餅焦がし顔火照すどんど焼 

   

保険証ポインセチアのわきに出す   伊豆山人

松かざり一週間の寿命かな       〃

 

寒波きし故郷の山凛として      信天翁

夕暮の畑道哀し虎落笛        〃

 

バルザックの彫像重き黒マント    マープル 

孫娘より化粧の手解き女正月 

    

冬空に一羽のカラス見張りおり    心

初明りスマホに届くうさぎ年     〃

 

初出航鴎達追いかけてきた      翠風

朝風呂や河津桜が二輪咲き      〃

 

八重の香につつまれ迎える初明り  吠冲

双六やまた振り出しで戦前に     〃

 

ゴミ箱に正月飾り虎の絵馬      ルパン

初日の出大仏様の眼の如し

       

メモ忘れスーパーうろつく夜寒かな  蠍

一字一句心をこめて寒中見舞

    

枇杷の花咲いて受粉の手を求む    淡白

銀杏の樹裸に成りて月を載す

 

山雀の糞の一滴初景色        釣舟

凸凹の沖雲に穴初日の出       〃

 


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