一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

2281  第311回 岩戸句会

2022年08月03日 | 岩戸句会

テラスで新聞昇りくる尺取虫      蠍

カクテルにストロー二本夏の宿

 

尺取虫急ぎ足するボンネット      吠冲

ゆあんゆおん蝉時雨の風やハンモック 

 

夏雲とゆらゆら電車語りけり       翠風

桜島噴火尺取り虫避難

 

片陰の若き鼾や道路工         マープル

食べおえしスイカの皮の化粧水 

 

先行きのことはさておき心天      凛

雨上がる虹を渡っておいでませ     

 

青田風山里暮らしの頬撫でる      豊狂

カタカナの賢治のポエム夏夕焼

 

さーらりと解く夏帯香わしや      黒薔薇

ウスバカゲロウ羽広げ天使的

  

朝の道夕べの道も蝉しぐれ       信天翁

帯なして故郷の山夕焼けて       

 

あさがおに直哉の想いのせて観る    船山

走湯山社紋神紋わが家紋        

 

朝顔を数えて今日の始まれり      おぼこ

叱咤激励手つなぎ散歩夏の夕

 

生ビールプリプリ蛸に誘われて      心

「意気地なし」昭和の歌謡酷暑かな    〃

 

紫蘇湯掻く酢とお見合いで赤くなり    流水

冷酒や烏賊はあぶって裂いて喰い     〃

 

着る気なく捨てる気もなく藍浴衣     さくら

忍び入るバネ仕掛けめく尺取虫       〃

 

夏の夢二万年後の哺乳類         ルパン

蝉時雨仏とけ仏とけ五三八さん

   

白南風の波高なりて小舟舞う       歩智男

熱海では知らぬ人なしジャカランタ

  

赤トンボ命受け継ぎ悠々と        淡泊

どぜう喰いに出れば仲見世供養雨

 

閑けさや内耳に止まぬニイニイ蝉     釣舟

碧空に遊びて戻る土瓶割          〃

 


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 2280  尺取虫急ぎ足す... | トップ | 2282  日向水乳房あら... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

岩戸句会」カテゴリの最新記事