一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

1305   赤とんぼの臀呫の群るる単線駅   眞由美

2014年08月29日 | 

(あかとんぼの となめのむるる たんせんえき) 

  臀呫(となめ)とは、「交尾中のトンボの雌雄が,互いに尾をくわえあって輪の形になって飛ぶこと。」と辞書にあるが、実際にはくわえあっているわけではない。それは兎も角、古くは日本書紀に出てくる言葉だというから、出処正しい言葉なので覚えておきたい。正に字の通り、「臀(と)を呫(な)める」のである。

 ところで、「赤とんぼが群るる」なら分かるが、この句の「臀呫の群るる」はどうであろうか。どうも嘘っぽいと思う。というのは私は、飛んでいる赤とんぼのほとんどが臀呫であった、そんな情景を一度も見たことがないからだ。

ハナミョウガ(花茗荷)

コメント
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