一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

1052  やまんばとなりて芒の原をゆく   彌生

2013年10月09日 | 

  「やまんば」は、想像上の山奥に住む老女の妖怪。山婆、鬼婆、鬼女、山母、山姫、山女郎、などとも呼ばれるそうである。口減らしのために捨てられた姥捨てが基になって、山姥伝説が生まれたのではないか、とも言われている。

 旅人を喰らう恐ろしい妖怪であったり、山の神として多産や福をもたらす好ましい神であったりもして、民話や伝承は全国各地にあって事欠かないようである。

 さて、この句の作者はどんな山姥伝説に則って芒原をあるいているのであろうか。強風が吹いて、髪をざんざんばらに乱して歩いているように想像されるが、それ以上のことは、作者に聞かねばならないが、きっと楽しんでいるに違いない。

コメント
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