図書館や金融機関に置いてあるものは読むこともあるが、私は週刊誌を買ってまで読むことは少ない。
ところが先日、珍しく「週刊文春」を買ってしまった。近々肺癌との結論が出されるであろう私は、広告の見出しに釣られたわけである。それには、“健やかに死ぬために”『がんは何歳まで治療すべきか!?』――胃がん、大腸がん以外は切らない選択も――とあった。
4ページ余りに亘る記事には、多数の5大がん(胃、大腸、肺、肝臓、乳房)の専門医が、数々の体験を踏まえて質問に答えていた。手術は体力的に負担が大きいため、80歳以上の高齢者には控える場合が多いようであるが、ほぼ総ての医師が、「年齢よりも“見た目”を重視する」ということであった。
記事によれば、胃がん・大腸がんでもない肺癌の私には“切らない選択”もあるようである。だが、放射線治療や抗がん剤の副作用による苦しさをある程度知っている私には、長々とそれ等の苦しみと暮らすのも嫌である。体力が許すなら思い切って手術を受けた方がいいかとも考える。だが、まだ自分の中では結論が出ていない。