私が属している会の1つに「ふくろう会」というのがある。“昭和29年・高校第6回卒業”であるところからこの名が付けられた。毎年6月に会合を催すが、その当番は3地区の幹事が交代で担当している。先日もその引き継ぎの会合があった。
通常の同窓会とは異なり1学年だけの会であるから、会員の年齢は毎年1歳ずつ増えていく。そして、大部分のメンバーは、誕生日を迎えれば77歳になるはずである。
ここまでくると、在学中400名以上いた仲間も少しずつあの世へ行ったり、体調を崩したりで毎年出席者が減少し、昨年の出席者は遂に30名になってしまった。数年前から「この会ももう長くは続けられない。あと何年か?」と、その存続が話題に上がるようになった。
皆の気持ちの中にも、できることならば80歳までは続けたいとの希望はあるようであるが、そこまでは無理であろうとの諦めの気持ちを抱いているのも事実である。
黄昏の景色を眺めるのは寂しいが、それと同様で、いくら悔いのない人生だったとはいえ、その黄昏も寂しいものである。