気が向いたとき感じたままに

皆さんの文章を読ませて戴くのは楽しいのですが、気が向いた時には自分でも・・・と思い

重松清の「疾走」

2007-09-05 05:54:51 | Weblog
過日、natsuさんがブログで紹介してくれた「疾走」を読み終えた。
≪誰か一緒に生きてください。
犯罪者の弟としてクラスで孤立を深め、やがて一家離散の憂き目に遭ったシュウジは、故郷を出て、ひとり東京へ向かうことを決意。途中で立ち寄った大阪で地獄のようなときを過ごす。孤独、祈り、暴力、セックス、聖書,殺人。
人とつながりたい・・・。ただそれだけを胸に煉獄の道のりを懸命に走り続けた15歳の少年の軌跡。比類なき感動のクライマックスが待ち受ける現代の黙示録≫
上の記述は文庫本(下)の裏表紙に記された文章からの転載である。
人間は大人になると少年の頃の心を失ってしまい、思い出すこともできない。この本の上巻を読んで、そんな大人にお勧めしたい本と思った。しかし、下巻に出てくる、一般人の行為と思えぬ変態行為の表現や少年による殺人の多さという点で些かの躊躇もしたが、やはりお勧めしておく。