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石造美術紀行

石造美術の探訪記

天理市王墓山の宝篋印塔はどこへ?

2007-01-16 21:27:02 | 奈良県

天理市王墓山の宝篋印塔はどこへ?

奈良県天理市上総の王墓山にあるはずの層塔1基、宝篋印塔2基はどこにあるのでしょうか?ご存知の方いっらしゃいますでしょうか?

屋蓋四注形の宝篋印塔が2基もあるということで、かねて訪ねたいと思っていました。

清水俊明氏の『奈良県史』第7巻 石造美術(昭和59年発行)179ページには次の記述があります。「上総集落の東に樹木の生い茂る塚があり、王墓山と呼ぶが、その塚内に宝篋印塔二基と九重層塔がある」。(層塔は十三重説もあるようです。)

昨年、天理市上総を訪れる機会がありました。なるほど集落の東に墳丘状の土地の高まりがあり、これこそ「王墓山」であろうと勇んで駆け上ってみましたが、石塔は見当たりません。樹木はほぼ伐採されていましたので「塚」の上を歩き回りましたが捜せませんでした・・・。まさか盗難にあったのでしょうか?それとも売却されたり移設保存されたのでしょうか?集落の東方にそれらしい塚状の地形は他に見当たりません。

屋蓋四注形の宝篋印塔の代表例として、しばしば諸書に取り上げられている著名な石塔で、2基のうち西側のもは凝灰岩製で鎌倉中期にまで遡るものとされています。失われたとすれば遺憾です。健在を信じたいものです。


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