地球散歩♪

いもとなおこのBLOG

モザンビークの楽園編。

大統領選後2日目

2016年11月10日 | greece


40時間くらい経ったけれど
まだまだショックは癒えない放心状態のまま
出張をこなしています

昨朝のショックは
パニックから
絶望になり
頭で理解しようと必死にウェブ記事を読み
友達と激論し
わかったつもりになりながらまた絶望し
悲しくなり
声に出して泣いたりもして
前向きにはまだなれない

なぜ私はこんなにも動揺しているのか?
アメリカ人でもないのに?

それはアメリカの社会現象が世界を反映するから
アメリカの政治が国際情勢を左右するから
人道セクターも大きく左右するから
人権は普遍であるべきだと思ってたから
この8年間のアメリカがそれを進めていてくれていたと思っていたから…

でも本当は間違いだった
進んでなんかいなかった
それどころか
溝を深めていたことに
多くの人たちは気づかなかったんだ

彼、彼女らには
次期大統領の聞くに堪えない暴言以上に
腹が立つことがあったんだ
白人女性の貧困層の多くが
「セレブだから女はあそこを掴むことでもなんでもやらせてくれる」と豪語する男を
アメリカの大統領にするために投票した
あんな侮辱発言を何度も何度も聞いても、だ
そんな言葉は聞き慣れていて
侮辱にも感じなかったようだ
恐ろしいのは
彼女たちはそんな暴言や対応に
毎日慣れているということだ
その人たちにとっては
エリートのヒラリーの言っていることはまったく響かなくて
信じられなくて
何の政策の中身もなく
「政治家はくそくらえ、偉大なアメリカを取り戻せ」と連呼する男の方が
信用できると思ってしまったんだ

オバマ大統領とともに進めてきた
リベラルな政策は
エリート層とマイノリティだけのものだったんだ
経済も成長したのに
格差は縮まらなくて
白人の怒りが爆発したんだ
そして差別発言を平気で公に罵れるようになってしまったんだ

これからアメリカにいる黒人、ヒスパニック、イスラム教徒が
どういう目に会うのかがとてもとても心配

そして私たちの仕事
私たちがいかにユートピアに生きているかを
今さらながら改めて感じた昨日今日
現実はもっともっと人種差別主義なんだ
私の今関わっているヨーロッパの難民なんて
これからどんどん肩身が狭くなる
テロリストだって増える

トランプショックは目覚ましに過ぎなくて
現実が立ちはだかる
戦略を変えなくてはいけない

でも立ち直るのはもうちょっと時間がかかりそうだ