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大阪府島本町議会議員
とだ*やすこの活動報告

総合計画に「合併」を盛り込む?

2010年07月24日 | まさか!まさかの「合併議論」
暑いです。驚きの暑さです。「水無瀬川ウオッチング」の賑わいが気にかかりましたが、参加することができませんでした。熱中症など深刻な事態が続いており、休日を返上して現場に赴く職員のみなさんの重責を思います。過日の集中豪雨の際に、被害が危ぶまれる現場に駆けつけたのも同じ部の職員のみなさんです。

さて、去る22日の総合計画審議会のご報告です。過去数回、ふたつの部会に分かれて基本計画(案)を審議していましたが、今回は久しぶりにすべての委員が一同に集まり、第7章「構想実現に向けて」について審議しました。

「第1節 時代に対応した行政運営」の施策内容にある「市町村合併問題については、今後の地方分権の進展や近隣自治体の動向を踏まえ、引き続き情報収集に努めます。」とあります。これに対して、「今の段階でこういう表現で適当か。住民は一歩進んでいる。過去であればこれでよかったが・・」という内容の発言(府森林組合・総代)がありました。別の委員(公募)からは、合併に「対応します」という表現が提案されました。

文言はすべてメモによるもので正確ではありませんが、明らかな推進派である委員(議員・自民党)は「勉強会をしている。情報としてとらえ、きっちり集めたものを説明する必要がある」と言いました。議会において合併問題に言及する議員に対し、激しく野次を飛ばす様子とはうって変わって、厳かな雰囲気での発言です。

この後だったと思います、高槻市との広域行政勉強会を主管する総合政策部から、部長の説明発言がありました。極めて曖昧、かつ揺らぎに満ちており、「ここで少し取り入れ(なにを?!)」「垂直・・・水平・・・近隣自治体・・補完性の原則・・・」「課題として考える必要ある・・・」など、わたしの理解力を超えており、メモをとることもできませんでした。

「小から大へはお願いすることになり、合併に近いものになってくる。入れたほうがよい」との発言(連合島本地区連絡会・副代表)に至っては、巷の現状は想像以上であると知り、自らの甘さを思いました。し尿処理の課題を表面上の理由とした、住民不在の合併議論再開に疑をとなえるわたしたち会派の議員は、「推進派」の議員から「先走りすぎ」「みっともない」「住民に不安を与えるだけ」と冷笑されてきたのです。

「水面下で」が議会の現実ですが、こと合併となれば大問題です。法人格を失う=なくなるのですから。

議会から選出された委員(公明党)が「部長に賛成します」と元気よく断言しました。信じがたい光景でした。我々の合併問題に関する発言に非公式発言を投げかける議員が、今ここで、いったいなにに賛成したのか。担当部長の揺らぎ発言の真意が理解できなかったわたしは、もう一度説明して欲しいと言いました。が、やはり、2度目の説明も理解できませんでした。追って会議要点録をみます。

もとより、総合計画審議会は合併の是非を議論する場ではありません。

わたしは、住民の間で行われているのは新聞報道が先行した議論であること、町長は「広域行政と合併問題は別である」「勉強会は合併の是非を議論をする場ではない」と繰り返し発言していることを述べ「現状の表現に留めおくべき」と主張していました。

さらに、合併となれば島本町は法人格を失うことになり、町のお財布は無くなる。合併した方がよいと考える方がおられることも理解しているが、町の計画の最上位に立つ総合計画の審議会の良心にかけ、合併について、ここでこれ以上踏み込んだ表現は避けるべきであると、毅然として発言しました。

ようやく「審議会として行きすぎであり、合併について盛り込むのはよくない」「我々は知らされていない。判断する材料を持ち合わせていない」「広域行政を踏まえたうえで現表現に留めるべき」(町人権啓発施策審議会・会長)という発言があり、さすがに胸をなでおろしました。もちろん、立ち上がってでも、ひとり最後まで粘る覚悟でした。

さらに同委員は「(しかるべき)その時点で住民投票し、住民の意思でもって決定されるべきもの」「町長の方針の中で示されることはあっても、住民に決定権がある」ときっぱり発言。先に「部長に賛成」とした委員(議員・公明党)は、「理解できているが、4,5年前の計画からは前向きな動きがある」と言いました。

まとめると、表現として「対応する」「情報を公開することについての文言を盛り込む」「現行のまま」という意見があったことになります。「情報を公開する必要がある、ということでどうか」という委員長の提言に、自民・公明党の議員から賛同発言(言い訳?!)があり、異議なしという雰囲気になりました。

続いて別の内容での発言を求められ、わたしは、第3次総合計画基本計画「構想実現にむけて」の第1節「地方分権・地域主体形成」にあった「地域固有の活力を見いだすことの重要性が求められています」という表現が、第4次(案)ではなくなっていることを指摘しました。

地域固有の活力を見いだす必要を放棄すれば、すなわち合併ということになりかねません。特別な意図はなく、節をまとめたことによるものであるとして、審議会委員の意見により文言を入れることは可能という総合政策部次長の説明があり、この表現は残されることになりました。

以上は、あくまでも、わたしの目から見た審議会の様子であり、正確には町の文化情報コーナーで公開される要点録を後日ご確認いただきたいと思います。

合併反対派であれ、賛成派であれ、まずは島本町の現状と課題についてしっかりと把握し、「主権が自らにあること」を自覚しなければなりません。いうまでもなく、その「自ら」は「自らの利」ではなく「住民自治」を意味しています。総合計画審議会に既成事実を盛り込むことで合併推進に利用するとしたら、それは許しがたいことであり、恥ずべき行為なのです。
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