とだ*やすこの「いまここ@島本」

暮らしの豊かさ最優先!
ひとが主役のまちづくり!

大阪府島本町議会議員
とだ*やすこの活動報告

JR島本駅周辺のまちづくり

2010年06月25日 | JR島本駅西まちづくり
春のれんげ畑、鯉のぼり、青田風、夏のきらめき、稲穂の実り、ひまわり、コスモス畑、冬のどんと焼き・・・失われていく「昭和の情景」を地域のみなさんが守っておらるJR島本駅西側地域のあり様は、今後のまちづくりの鍵になります。

6月議会で、「水と緑の資源を活かしたまちづくりのために ~JR島本駅西側地区の景観保全~」として、一般質問しました。

町は(財)大阪府都市整備推進センターに「JR島本駅西地区まちづくり活動支援業務」を委託しています(委託料49万3500円)。支援事業の第1回目として、5月22日ふれあいセンターで「第1回JR島本駅西地区まちづくり勉強会」が開催されています。

地権者のみなさん対象(約50名)ということで傍聴は許されていません。「世話役」の呼びかけによるものになっていますが、実質的には総合政策部が事務局を担当しています。公費の使い道としては、広く住民が参加できる内容にして開催されるべきですが、地権者のご意向優先というのが町のスタンスであり、勉強会の内容はわかりません。

お知らせ文書には「土地の有効活用及び農地保全方策について」とあるにもかかわらず、当日配布された資料(情報公開制度で入手)には「今の時代にあった“うまい”土地の有効活用と農地保全方策について」となっています。

「今の時代にあった“うまい”土地利用」とはどういうことでしょうか。

うまい「土地利用」とは、資料から引用しますと、「市街化区域編入」や「道路整備などの動きに合わせて、タイムリーに土地活用の方針決定を行うこと」「民間事業者ニーズに対応できる敷地単位にまとめて、共同活用すること」です。

「土地の立地条件が大きく向上するタイミングでの方針決定」とういうのもあり、これは土地の価格的価値を高めるタイミングのことを指南しているといえます。当日の資料の挿絵には、○○開発くん、□□地所くん、△△不動産くん、などという人物が登場しています。

◇◇協議会さんが「借地料はなんぼやろ」「わたしの土地買ってくれるやろか」と吹き出しで言い、開発さんは「どうすればみんなに納得してもらえるかな」とつぶやく。地権者夫婦と思われる男女が「安定した収入が得られるね」「こんなまちになるのね、地域の人も喜ぶね」と会話しています。

冗談じゃない!当初予算50万円、町の支援事業で、このような資料が提供されたことは許しがたいことです。永年、島本町で農業を営まれ、桜井の土地を守ってこられた営農者をなんとお思いか!と、怒りが隠せません。こういった財団法人への委託で、水と緑の島本町に相応しい将来像を描くことができる支援になるなのか、わたしは厳しいと思います。

契約の支援内容には、「駅前の都市的土地利用」「農地の保全」、2つの視点から課題整理を行うとあります。これまで多くの府内地方公共団体において総合的なまちづくり支援を行っている同センター(阪急上牧駅前・町内江川のスーパー堤防整備等)ですが、「農地区の保全」「農業継承の支援」に深い関心や実績があるとは思えません。

第3次総合計画基本計画に引き継ぎ、審議中の第4次計画でも「景観形成指針の策定を進める」としています。駅西地区は、駅の開業と同時に、公共性を有する地区になり、第4次総合計画基本構想の文言を借りれば、「まちづくりに欠くことのできない貴重な財産」という宿命を背負っています。JR島本駅の西側の景観を視野に入れない指針などありえない。

総合計画の基本計画「景観形成」の審議では、「自然的景観」「歴史的景観」の形成推進だけでなく、「都市的景観」または「市街地景観」といった項目についても「景観形成の推進」を明記しておく必要がある、というご指摘が委員よりありました。「眺望景観」の必要性も述べられています。「まず方針ありき」ではないでしょうか。

さもないと、東側で起こってしまった健康モールの悲劇を、西側で再び繰り返すことになりかねない。西側地区のあり方の指針が示されないまま、アンケート調査や勉強会で、地権者の方々に無言の選択を迫るようなことになっていないか、責任を押し付けることになっていないか、危惧しています。

平成21年3月総合計画策定に関するアンケート調査で、「自然環境に恵まれている」という理由でこの町に住み続けたいとしている86.2%の住民にとって、また「水や緑が豊かで、自然との調和がとれたまち」を望むべき町の将来像と考える多くの住民(他に差をつけて一位)にとって、駅西側の在り様は「緑視率」(目に見える緑の率)という点で、非常に重要です。

その意味で、「農業を続けたいが後継者がいない」「農地を売りたくない」という地権者の思いに適う勉強会、「農業を縦軸とした勉強会」が必要です。まずは地権者のご意向を踏まえたうえで、次は必ず、住民の意向を活かして、これからの時代にふさわしい駅周辺地区の総合的なプロデュースをする。それが駅を作った島本町の課題、責務です。

画像は、錦市場の真竹 お揚げと人参と一緒に炊きました(絶品!)
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「水源の里」誕生ものがたり

2010年06月25日 | とだ*やすこの活動日記
7月11日、ふれあいセンターで講演会を主催します!
お願いします!ぜひ、ぜび、お運びください!

「水源の里」誕生ものがたり ~地域の課題に光をあてて~ 四方八洲男氏(前綾部市長)
7月11日(日)午後2時~4時 ふれあいセンター2階 年長者座敷
参加無料:申し込み不要  主催:とだやすこの「まなびとひろば」


「限界集落」を「水源の里」と名づけて光をあて、全国的に活躍されている前綾部市長・四方八洲男さんをお招きします。綾部市(京都府)は、人口約3万7千人、面積は347.11k㎡。面積は島本町の約20倍(2倍としていたのは誤りでした)、人口は少し多いという規模の市で、今年、市制60周年を迎えられます。

平成16年、市内で路線バスの運行を行っていた民間バス会社が経営破たん、交通網の再編について早急に検討する必要に迫れたとき、綾部市はすばやく「市内バス路線対策検討委員会」を設置・開催されました。結果、管財人の再編案に応じることなく、市独自の「市民による、市民のための、市民のバス」を運行する!と決断されました。

年間目標乗車人数15万人に対して、実証運行1年目(平成17年)は約20万人(目標達成率134.0%)、旧民間会社時代に比べて、平均利用者数1日平均59%の増加という効果をあげておられます。運賃収入は年間約4,600万円、目標達成率133,6%で、2年目の利用者数はさらに増えています。

市の実質的な負担額(年間約1,400万円)は、運行時の市の補助金額(約2,000万円)を下まわりました。利用者の立場に立って、利用者のために考えられたサービスを実現し、民間のバス会社に運行を委託されています。

わずか3ヶ月の協議の中で実証運行までたどり着けたのは、市の施策としてバスを運行する!という四方氏の英断によるところが大きいのですが、検討委員会のメンバーとして招かれた学識経験者の助言が素晴らしかったと思います。醍醐コミュニティーバスの実現に寄与された中川大氏(京都大学大学院工学研究科・助教授)です。

以上は、5月に受講した「地域公共交通政策セミナー」(NPO法人持続可能なまちと交通をめざす再生塾主催)で学んだことです。島本町にはコミュニティーバスが似合う!公共交通に追い風が吹いている!と再確認できたセミナーですが、「水源の里」の名づけ親は「あやバス」(これもどうやら四方氏によるネーミングらしい)の生みの親でもあると知り、驚きました。

「地域の課題に光をあてる」ぬくもりのある政治を四方氏に学びたいと思います。惜しまれてこの春引退されましたが、これからの時代、市民がどのように政治に関わっていけばよいのか、枠にとらわれない活動をしてこられた四方氏に伺ってみたいと思います。

「200人でも300人でもいいけれど(無理ですよ^^)、少ない人数なら、膝を突き合わしてお話しましょう」とおっしゃってくださり、年長者座敷を会場にしています。ご参加をお待ちしています。
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