一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

3月26日の大野金曜教室(前編)

2021-04-08 00:05:51 | 新・大野教室
3月26日(金)は、大野教室の金曜教室に行った。金曜日は午後7時から10時までで、席料は3,500円。大野八一雄七段との指導対局がない自由対局は、午後8時から10時までで2,000円である。私は金曜日の場合、100%指導対局アリ、だ。
定時に入ると、ずいぶん生徒が多い。どうも、昼の子供教室と交わったみたいだ。
巷では将棋道場が衰退状態だが、子供教室はそれなりの需要があると思う。やはり、コーチ役が必要だからだ。
今日の女性は3名。ほかにTod氏の姿があった。今日は昼間に「教室に行きます」と私にメールをくれていた。彼は律義なのである。
やがて子供教室の生徒が帰り、ずいぶんサッパリした。しかしW氏が言うには、それでも今日の金曜教室は客が多いという。
女性のひとりは佐藤氏と指しており、勝った。私は佐藤氏と10局以上戦って全敗である。その佐藤氏に勝つとは、まあ私と比べるのもアレだが、女性は相当強い。
W氏と雑談を続けていると、対局がついた。前回も対局した少年である。
前回は対局時計を使わなかったが、今回は使うことにする。私の飛車落ちで対局開始。前回は私に雑な指し方があったので、今日は序盤から神経を遣った。
彼は対局時計を使いなれていないのか、指してもボタンを押さない。私もいちいち指摘しないので、彼の時間だけが消費されてゆく。ただまあ、持ち時間はどうでもよい。
彼は万全の態勢を整えてから▲4五歩。△同歩に▲同桂△同桂▲同銀ときたが、▲同銀ではやっぱり▲2二角成がベストだと思う。ただ、▲4五同銀も堂々とした手だ。
その後私は角を換わって△3八角から馬を作り、まずまず。
対して彼も▲8二角から▲9一角成と馬を作った。これが地味ながら大きな手で、私も△1九馬と香を取ったが、これがのちに素抜きの筋に入ってよくなかった。
さらに局面が進み、少年▲6六香。これが私の歩切れを衝いた好手だった。歩が利かない筋の香打ちの厳しさは、手筋の中の上位クラスだと思う。
Shin氏が来て、私を見て「おっ、珍しい」と言った。Shin氏は最近、大野教室によく顔を見せているが、というかよく指導を受けているが、1ヶ月パスポートでも使っているのだろうか。
ちなみに1ヶ月パスポートは土日教室4回、金曜教室2回に参加できて12,000円という、かなり割安な企画モノである。私もW氏に勧められているのだが、無職の身でそこまで将棋に注力していいのか、という逡巡はある。それと、ブログネタ的には、1ヶ月に1回行けば十分である。
その後は少年が飛車を見捨てて、上手玉を寄せにきた。厳密にいえば冷静に飛車を逃げて少年が十分だったと思うが、少年はそんなまだるっこしい指し方はしないのである。

第1図。ここで▲5一銀がイヤだったが、少年は▲6三馬。まあ、こう指したくなるところでもあろう。
以下は私が逃げ切ったように見えたが、第2図の▲4四銀に私が誤った。

第2図以下の指し手。△2二玉▲4二飛成△1三玉▲2三金△同玉▲3三銀成(投了図)
まで、少年の勝ち。

第2図で△2二玉と金を取ったのが大悪手。▲4二飛成から詰んでしまった。もちろん詰まないと読んでいたのだが、▲2三金をうっかりした。

いつも静かな少年も笑みをもらした。戻って△2二玉では、△4四同玉で全然詰まなかった。もちろん少年も承知していたようである。
なお第1図で▲5一銀には△4一玉の予定だったが、それは▲3三桂△同金▲4二金の詰みがある。よって△4一玉では△5四銀と上がり、これはこれで難しかった。
となると、少年が飛車を見捨てたのは悪手だったことになるが、まあ、長い人生から見れば些末なことであろう。
2局目まで間が空き、私はW氏としゃべる。ほかの対局者に迷惑になると躊躇しつつも、これがやめられない。考えてみれば、医者と職安以外で私が他人と会話するのは、ここ大野教室くらいしかないのだ。
「この前Todさんに二枚落ちで3連敗したけどさ。まだオレは二枚落ちでいい勝負だと思ってるのよ。だから次にTodさんと指す時は、どうかオレに二枚を落とさせてくれ、って頼むつもりなんだよ」
「それアベコベじゃねえか」
などと、バカな会話をした。
2局目は女性強豪との対戦。私の先手で相矢倉っぽくなったが、女性の△3三角と△5三銀の形が異色だ。
それに気を抜いたわけではないが、女性に手厚く盛り上がられ、気が付けば負けになるほどの大作戦負けに陥った(図)。

消費時間も一方的に消費していたが、ここから女性が緩みに緩む。私は馬とと金しか攻め駒がなかったが、そこから▲5五歩~▲5四歩~▲5三歩成とする手が間に合ってしまい、最後は▲3二馬▲4三と、△1二玉△3二銀の形から、▲2二金まで、私の勝ちとなった(投了以後は△2二同玉▲3二馬△1二玉▲2三銀まで)。
一応感想戦をやったが、私の序盤の指し方がひどく、勝った私が自己嫌悪に陥るばかりだった。
(つづく)
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